なまりのみそ汁は主菜なのだ!

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沖縄の街中の、普通の食堂でみそ汁を頼むと、どうなるか?
まず大丼にみそ汁、ご飯、漬け物、小鉢などがぞろぞろと付いてくる。
関東に住んでいると思いも寄らぬことだが、みそ汁は主菜なのである。
トンカツ定食のトンカツ、レバニラライスのレバニラ炒めになる。

みそ汁がおかずというか主菜だというと、なんとも奇異に感じるが、よくよく考えてみると不思議でも何でもない。
四国にいた子供の頃、卵入りの田舎風の具だくさんみそ汁で、よくご飯を食べていた。
ボクの場合、ご飯にみそ汁をかけることはなく、別々に食べた。
ご飯にみそ汁を加えると、遠藤哲夫師匠のいうところの「ぶっかけ飯」という一品料理にはなるが、みそ汁はおかずとはいえなくなる。
ボクの場合、ご飯のおかずとして、みそ汁を食べていたことになる。

みそ汁が主菜なら、出来るだけ「うまいみそ汁」にすべきだ。
例えば具材は野菜や海藻だけではダメだ。
魚もしくは肉が加わらなければならない。
沖縄では基本的に豚肉か魚で、魚の場合をとくに「魚汁(いおじる)」という。
ミーバイ(ハタ)などをぶつ切りにして、これをだしとして具材としてみそ汁にする。
これにならって東京でも作っているのだが、生の魚ではめんどうなので、本日はなまり節を使う。
みそ汁になまり節を使う利点は、下ごしらえがいらないことと、生臭みがまったくないことだ。

鰹節はカツオをゆでて、乾かして、燻煙して、本枯節なら黴つけしてと幾つものの手間がかかるが、なまり節はゆでて乾かした節製造途上のものと考えるとわかりやすい。
ボクは見つけると買い置き、当座使わないと思ったら冷凍しておく。
またカツオの安いときには、自家製することもある。

これを冷蔵庫に眠っている野菜と一緒にみそ汁に仕立てる。
適度に沸騰した鰹節昆布のだしに、野菜、なまり節を放り込み。
お玉でなまり節を適度に崩しながら煮る。
野菜が柔らかくなったら、みそを溶くだけだから、失敗なし、だれにでも作れる。
しかも、主菜と汁ものを兼ねたものなので、簡単便利、栄養満点といいことずくめ、なんですね。
我が家では、コーレーグス(唐辛子の泡盛漬け)と下ろしニンニクを薬味にする。
下ろしニンニクをみそ汁に入れるというのは、作家住井すゑが生前にやっていたこと。
これがなまり節のみそ汁には、なんともいえずよいのだ。

材料/なまり節適宜、野菜適宜、だし1人分に300㏄、みそ適宜。
作り方はみそ汁と同じ。

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このページは、管理人が2011年4月23日 14:49に書いたブログ記事です。

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