モンガニのみそ汁

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今回の徳島行は仏事のため。
不眠不休の日々の、しかも苦手な車での帰郷。
着いたその日のたいへんなこと、せわしないこと甚だしく、
夜、徳島市のホテルに避難したときには
すーっと意識が消えて、まだ宵の口だというのに、
そのままベッドにダウンしてしまった。

翌日目覚めたら爽快だった。
時計を見るとまだ午前6時過ぎ。
沖洲にある中央市場に向かう。
不思議なもので市場に一歩入ると、
浮き浮きして、いい気持ちになるのだから不思議だ。
いつもの坂東商店で乾物を買い、
競り場を回って榎本兵さんにお願いしてモンガニを買う。

モンガニとはジャノメガザミのこと。
今期はガザミよりもモンガニの方が多いようだ。
ガザミと比べると安いカニではあるが、
榎本兵さんでの、キロあたり450円は安すぎる。
徳島中央市場恐るべし、と格安感に喜んでいいのか、
漁師さんのことを考えて悲しんでいいのかわからない。

持ち帰ってほとんどを塩ゆでにして、
ガザミ類ならではの上品なおいしさをあらためて満喫し、
朝ご飯用にみそ汁を作る。
「作る」と書いたが、ただただぶつ切りにして、
鍋に放り込み、水からたき(煮て)、
みそを溶くだけである。
このような「料理しない料理」が魚貝類にはもっとも適している。
ちょっと一手間、出来上がりにショウガの絞り汁を数滴落とす。

ジャノメガザミの濃厚な旨みが、
汁全体にしみ出して、濃厚。
非常に味わい深いみそ汁となっており、
カニの香り、カニならではの甘みが横溢している。
やや多めの麦みそを溶き入れて塩っ辛い汁にして、
炊きたてのご飯を用意した。
面白いもので、カニはみそ汁にするとおかずになるのだ。
ちなみにボクは生粋の徳島県人なので
最後に残った飯粒をかき落とすために、みそ汁を注いで、
ここにぎゅっとスダチを搾り入れる。
これがなんとも名状しがたい味なのだよ。

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このページは、管理人が2011年11月 7日 22:42に書いたブログ記事です。

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