9月なのに暑い日が続くが、このところ自宅にこもりっきりで、
たくさんのハードディスク、パソコンに囲まれているので、
常にエアコンが稼働している。
部屋は快適で涼しいのだけど、いつの間にか体が冷え冷え状態になる。
そんな冷え冷え状態には秋らしい酒の肴を作りたい。
そして頭に浮かぶのが芝煮である。
古くは芝浜(東京都内芝浦あたり)は漁師の水揚げ場であり、競りが行われ、活気のあるところだった。
まさに落語「芝浜」の舞台そのままだったのだろうねー。
新鮮な魚が豊富にあるところだから、魚そのものの持ち味を生かして薄味で煮て食べる。
それで薄味で煮たものをいつの間にか江戸の町で芝煮というようになった。
さて、芝煮を作るために冷蔵庫をのぞくと、見つかったのが
白舞茸に大根にクロメヌケ。
「クロメヌケ」は標準和名だけど、ここでは北海道でもっとも頻繁に使われる「アオソイ」でいこう。
昆布だしを取り、煮立てて、湯引きしたアオソイの身を放り込む。
当然中骨つき。
酒を加えて少々ことこと。
塩気抜きでことことやるのは汁も主役だからだ。
舞茸を加え、下ゆでした大根を加えて、薄口醤油と塩で味つけ。
またことこと煮る。
青みがまったくないのが寂しいが、青ゆずを見つけて、
これを絞り込みながら汁と具を同時に食す。
秋の夜は、このような酒の肴がよいのだよ。
なんて午前9時を過ぎても外から吹き込むのはぬるい風なのである。
しかもアオマツムシの声喧し。
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