肌寒さを覚えて、一枚羽織って市場を回っていたら、
『天佑丸』さんの「ぶわたら」が入荷していた。
震災をまともに受けられて、おおいに打撃を受けただろうけど、
ボクとしてはただただ心配するしかなかった。
こうして震災前と同じ箱を使っての入荷を見ると安心する。
がんばってくださいね。
緒方清雄さん。
さて「ぶわたら」は三枚に下ろしたマダラに塩分を浸透させた、
要するにマダラの塩蔵品。
生よりも煮崩れしにくく、
鍋などにしたとき塩味がちょうど汁に溶け込んで、
これがいいあんばいになる。
当然、持ちもいいので家庭に買い置いても便利な物。
肌寒いので、とにもかくにも買い求め、
仕事が終わった深夜に小鍋仕立ての湯豆腐を作る。
実は湯豆腐に「ぶわたら」を入れるのは、
東京ならではなのではないか、と思っている。
もしくは産地である東北でのやり方か。
さて豆腐がことこと煮えてきて、
日本酒のアテに小鍋仕立てがまことによろしいな。
窓の外、コオロギの声がして、秋深まる頃の熱燗うまし、なのだ。
ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑へ
http://www.zukan-bouz.com/
忙しいので、サン茶 後の記事 »
2012年10月11日 木曜日