さて、津市で有名なのが「うなぎ」。
日比野君曰く、「市内のうなぎ屋の多さは半端ではない」、
「津といえばうなぎ」であるともいう。
ネットで見つけた「津ぅのうなぎプロジェクト」を
じっくり見て迷った末に老舗の「はし家」に決めた。
正午前、ナビまかせで店のある大門町に向かう。
大門町は旧伊勢街道そばにあり津市の中心街にあたる。
ナビでたどり着くと意外に新しく、大きな店だ。
設計士の意図が読めないが、
なんとなく軽い(歴史を感じさせない)造りで安っぽい。
外観にはセンスのかけらも感じられない。
こんな造りの店が老舗だとは、
旅人には絶対にわからないだろう。
店に入ると1階がテーブル席、
2階に座敷があるというので、階段を上がる。
座敷もテーブル席も6割方埋まっていて、活気がある。
座卓に座るやいなや、お茶がでて一息。
品書きの、もっともスタンダードな
「うなぎ丼」の中(1680円)をお願いする。
店員さんの対応はよく、親切。
こんなところに老舗ならではのよさを感じる。
待つこと、ほんの10分足らずで「うなぎ丼」がやってきた。
磁器の丼にたっぷりのご飯、
焦げて黒い部分の多い大振りの蒲焼きが3きれのっている。
日本中で「うなぎの蒲焼き」を食べているが、
ここまで焼きの強いのは見ていない。
かねがね三重県の蒲焼きの
焼きの強いことは聞いていたが、
実見するに想像以上である。
お茶を注ぎに来た女性に聞くと、
蒸さない地焼きであり、
これ以上強く焼いた「よく焼き」というのもあるという。
当然、「よく焼き」をお土産にする。
見た目は濃厚な味わいを想像させるが
かけだれがあっさりしていて、思ったよりも淡泊な味。
しかも焦げ目がつくほど焼いてあるのに
中はジューシーである。
この味なら、ちょっと贅沢だが、
昼時に足が向かう地元人の気持ちもわかる。
座敷はまことに居心地がいい。
ただ自宅に深刻な問題を抱えているので、
のんびりしている暇がない。
焼き上がった「よく焼き」を持ち、店を後にする。
帰宅後、撮影した「よく焼き」。
これは焦げ目というより
火事の焼けあとから拾ってきたような
そんな代物。
ただもんじゃない!
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ほんの少しだけ津を無駄歩き