被災地に行ってきた。岩手県の被災地、すなわち三陸はボクが魚貝類を調べ始めた頃に訪れた地で、遅すぎる三陸行である。
そこで思うことは多々あり、実はあまりにも混沌とした復興状況、そこに集まる「石」の多さに唖然として、実は帰宅後高熱を発してしまった。
そこでいいことから始めたい。
東北自動車道から北上山地を抜けると釜石市に出る。
そこから40分ほどで大槌町大槌漁港に着いた。
この行程総てを運転したのがマクブであり、
ボクはのほほんと難の苦労もなく、
被災地に舞い降りたといったところ。
まだ真っ暗な5時前の港では定置網の水揚げが始まっていた。
ここでたくさんの方とお会いする。
その一人が大槌町鵜住居の『宝来館』の女将さんである。
気さくに朝ご飯用意できますよ、というので遠慮なく鵜住居に行く。
街というよりも荒れ地を行き交うトラックに脅かされながら、到着。
思った以上に立派な旅館で、
この旅館の二階まで津波が押し寄せたことが
入った限りではわからない。
旅館の前は白砂青松である。
食堂に招かれて出てきた朝食が見事であった。
ほとんどが地元のもので、マクブは「おいしいですね」を連発。
ご飯が止まらなくなるおいしさだった。
特にボクを魅了したのが「ひっつみ」。
ようするに練った小麦粉を手で摘まんでいれた、
すいとんに似た郷土料理だ。
マクブ曰く「目玉焼きはいらない」だけが問題点。
あえて卵料理を出したいなら、
地元流のしょうゆを使った卵焼きにするといいと思った。
さて、この朝食に関して
あれこれのたまう不思議な集団に出会う。
ボクが思うに、この朝食にアドバイスは不要だな。
というよりもアドバイザー自体が無用だろう。
それよりもむしろ旅館までのアプローチが大問題だ。
早くこの混沌としてまとまりのない復興・工事が終了することをいのる。
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大槌町『越田鮮魚店』の干もの