山形県酒田市酒田漁港横にあるのが「酒田水産物協同組合」という仲卸さんなどが入るこぢんまりした建物。この建物の手前の端にある。椅子はあるが、店内で食べられるのは2人か3人といった狭さで、昔はさぞ美しかったであろうオカミサンがやっている。このオカミサンが実にいい。
品書きはうどんとそばのみ。ここに肉、卵、天ぷらなどが入る。いちばん高いものが全部入り420円である。
このオカミサンが実に優しくて親切。食べに来る市場人すべての好みを知り、健康面にも気を配っているという。
普通、お冷や(水)が出てくるものだが、ここでは水出しの漢方のキハダ(黄柏)、というのもお客の健康面に気を配っている証拠。
小さな店ではあるが、全国にある市場のなかでも屈指の店だ。長く続けて欲しいし、後継者が出来るといいな、と思う。
ほどなく出てきたものは澄んだ汁に典型的な立ち食い系のゆでそば、上に、下ゆでした豚肉がのっているのが庄内らしくていい。なんといっても庄内は豚肉文化圏なのである。
ここに香り高い春菊の天ぷらなどがのっていて420円なのに、実にゴージャスに思える。
さて、この店のそばの特長というと、やはり汁のうまさだろう。そばと一緒にすするとオカミサンの料理の腕がわかってくる。
そばもそこそこにいいものを使っているし、豚肉から溶け出してくるエキスもいい感じである。
次回はぜひとも、うどんとそば1ぱいずつ食べたいものである。
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