8月16日のこと

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 今日がお盆の最終日となるらしい。Uターンラッシュのニュースがほとんどないのは休みの分散化のためであり、会社などの始動もマチマチのようだ。駅でも街でも人影少なくやや閑散としている。
 朝方5時過ぎに起きる。画像の整理をして、メール・掲示板のチェック、寿司図鑑を作成。
 朝食は群馬から買ってきた納豆、作り置きの常備菜、生卵、夏野菜いっぱいの具だくさんみそ汁、納豆。ここに家人が谷中から買って帰ったニシンの昆布巻きが加わる。この昆布巻き絶品。それなのに店の名前が思い出せないと言う。
 朝方から降りそぼっていた雨も上がり、どんよりと曇り空が広がっている。森からはやかましく蝉の声。午前10時過ぎには外出。
 中央線は空いていて、本を片手に居眠り。気づいたらお茶の水。
 このお茶の水駅に着いたのが11時40分過ぎ、駿河台の交差点に立っていたのが11時45分前後とすると、このときに宮城県を震源とする震度4の地震が起きていたことになる。モデル体形の美人が前にいたせいでもないだろうに、驟雨が去ったばかり交差点の人混みでまったく気づかなかった。
 仕事は5時前に終わる。
 湘南堂に寄り、『おくのほそ道 全訳注』(久富哲雄 講談社学術文庫)500円、とかち書房はしまっている。靖国通りを超えて、三省堂はお盆休みだ。東京堂ふくろう店、坪内祐三さんの本棚でご本人の『慶応三年生まれ 七人の旋毛曲り』(2900円)を見つける。帯に「漱石、子規、露伴……」とあってぱらりとめくって魅力満点。それでも懐具合を考えて断念。悲しいなと思って後ろを振り向くと芝木好子『貝紫幻想』(河出書房新社)が目にとまる。探していたので値段も見ないで確保。そのまま目を横にずらすと檀一雄の『王様と召使い』(旺文社文庫 定価380円)も欲しかったもので、思わず確保。檀一雄のはかなりレアなもので値段を見ると1280円もするが旺文社文庫ならこんなもんだろう。また本棚を右に移動しようとして、ミニの似合っている娘ふたりに阻まれる。文庫本を見ているのかと思ったら、ここで立ち話しているバカ娘なのだ。可愛いからいいかと本棚を総て流して見るのを諦める。
 うきうき気分でレジに出して支払が2560円と出てビックリ。芝木好子も1280円なのだ。いつもながらに見事な東京堂の女性店員のカバーかけの白い指先が冷たく感じられる。これなら『慶応三年生まれ……』が買えただろう。やや後悔を抱えてアクシスに向かう。アクシスで『ふくしま食の民俗』(歴春文庫 1200円)、これは買う予定だったのだ、と購入。
 神保町の交差点を渡って我がメッカに寄るべきか悩んだ末に断念無念。小諸そばで二枚もり(400円)をたぐり地下鉄に降りる。この小諸そばは日本橋、東京駅周辺、神田駅周辺などに支店の多い立ち食い(すずらん通りのように椅子のある店もある)の店である。そばもつゆも味がよく、しかも安いので日本橋支店などいつ行っても混んでいるほどである。その小諸そばにあって神保町すずらん通り、神田駅の支店だけは味わいも客に対する気配りも一段落ちるのはどうしてだろう。今日もそば湯が来ていなくて、頼まなければだめだった。
 東京駅に出ると重い旅行鞄をもった家族連れや、サラリーマンが所在なげにあちらこちらに見える。「東北新幹線は宮城県で起こった地震のために復旧の見通しはついていません」と構内にアナウンスが流れていて、あらためて朝の地震のことを思い出した。
 青梅特快始発に乗り、『王様と召使い』を読み始めて気がつくと立川、大急ぎで降りて、自宅に着いたのが6時半。家人は草木湖まつりで子供がつかんだニジマスとウナギを焼いている。蒲焼きは焼きすぎであるが宮崎県日南市浜乃茶屋さんのたれのお陰でうまい。
 食後、強い腰痛と夏風邪のために『なんでも鑑定団』まで居間でダウン。11時まで画像の整理、仕事。


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このページは、管理人が2005年8月17日 08:07に書いたブログ記事です。

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