エゾバイ/つぶ学事始め01

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 市場でよく見かける言葉に「つぶ」というのがある。「つぶ」とは巻き貝全般を差す言葉である。ただし市場ではそうではない。市場で「つぶ」という言葉がつくものでは「磯つぶ」「灯台つぶ」「真つぶ」「Aつぶ」「Bつぶ」「青つぶ」の6つが主なもの。他にも福島県の「まきばい」、新潟県の「くろばい」など「ばい」というのも巻き貝をさす言葉だがこれは別項を立てる。

 この6つの言葉が指す巻き貝の共通点は「総てエゾバイ科」であるということ。そして総てが北方系の貝。あえて言うと「つぶ」と言う言葉自体が北海道に源があるように思える。また多くが北海道産の貝と言ってもいいだろう。これをひとつひとつ説明していきたい。そして今回の主役は「磯つぶ」と呼ばれることが多いエゾバイである。

 エゾバイは本州東北から北に棲息する小型の巻き貝。市場で見る限り産地のほとんど総てが北海道産である。比較的浅い場所に生息するために北海道ではもっとも産額の多いもの、また煮て食べる貝として代表的なものだ。
 市場での値段はキロあたり1400円前後。ときに2000以上の値段がつくこともあり安定した商材だろう。関東の市場でも人気があるようで築地や八王子でも見ない日はないくらい。これをほとんどの飲食店で煮てしまう。もしくは酒蒸しまで含めると使い方は基本的に「煮る貝」である。
 このエゾバイの煮たものはすこぶるつきにうまい。身はあまり硬くならない、これが甘く、またワタの味の濃さ、嫌みのない旨味も特筆すべきところ。フレンチのシェフでこのジュ(煮出したエキス)をフュメ・ド・ポアソンや魚貝類のソースに加えているという人を知るが、試してみると味が一段と深くなる。
 家庭で貝を煮るのはとても簡単である。酒、砂糖(入れるかどうかは好み)、しょうゆ、水を合わせた鍋に水洗いしたエゾバイを入れて火をつけ、沸騰したら中火。軽く煮上げたら火を止めて煮汁につけておく。煮汁を濃くしないこと、みりんを使わないことがコツである。

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市場魚貝類図鑑のエゾバイへは
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このページは、管理人が2006年3月12日 09:44に書いたブログ記事です。

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