高石友也とナターシャセブンの「たづるさん(1970年代後半にヒットしたフォークソングであったはず。高石友也がこんな曲を出すとは思わなかったのでかなり衝撃的だった)」から「るらんるらん たづるさん……」と言うフレーズを3分咲きの桜を見ながら口ずさむ。駐車場までの階段、気持ちのいいことこの上なし。多摩地区はこれからバラ科の木々の花が後から後から咲いてきて、なんだかボアンとしてしまうのだ。
と、いつの間にか八王子魚市場に到着。近海(市場で箱単位の鮮魚を扱うところ)に青ます(カラフトマス)の若魚。これは青森県産であるようだ。これは春たけなわの時期から初夏まで北海道、東北から入荷するもの。
塩焼き、ムニエルなどにしてなかなかうまい。市場の職員はカラフトマスであることはどうでもよくて春から夏に入荷してくる「青ます」として認識する。「思ったより売れるな」という魚。
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http://www.zukan-bouz.com/sake/karafutomasu.html
茨城県からは底引きで揚がったとおぼしきヤリイカ、そのとなりにバラいか(スルメイカの小振りのもの。下に氷を敷いて並べ数を合わせることが出来ないほどのサイズ。それでバラいか)。
バラいか(スルメイカの小振りの物)は値段が安くてうまい。我が家ではこれのげそを外し、外套の部分の皮を剥いてい一瞬熱湯に通したものをワサビ醤油で食べるのが好評である。げそなどは新じゃがと煮てしまう。
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http://www.zukan-bouz.com/nanntai/tutuika/surumeika.html
長崎県からゴマサバ(マサバとは違いやや脂が少なく血合いが多い。それでもこれからマサバの味が落ちるので需要がある。ただし本来はさば節の原料になったりすることが多い。初夏から盛夏が旬。また土佐清水など高知県では珍重する)。
ゴマサバは脂が少なく血合いが多い。鮮度がよければ土佐風のたたき(皮付きのまま、表面を強火で焼き、薬味の香辛野菜の千切りをのせて柑橘類を使った合わせ酢を振りかける。そして手などで軽くたたいて馴染ませたもの)にして葉ニンニク、青じそ、ショウガ、ニンニクスライスで食べる。また煮つけにしても思ったよりも美味。揚げ煮、唐揚げなど意外に使えるヤツである。
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http://www.zukan-bouz.com/saba/saba/gomasaba.html
北海道羽幌からは甘えび(ホッコクアカエビ)。北海道の西側、すなわち日本海側からは春から初夏にかけて甘えび(ホッコクアカエビ)の入荷が増えてくる。「遠藤水産」など荷の扱いの丁寧な荷主もおり、この時期お買い頃。
甘えび(ホッコクアカエビ)の産地は日本海側と北海道以北に棲息する。春が産卵期にあたるので抱卵したものが多いのだが漁師さんなどは抱卵していないものがうまいという。また生まれて4〜5年はオスばかりであり、大きくなるとメスに性転換する。
市場魚貝類図鑑のホッコクアカエビへ
http://www.zukan-bouz.com/ebi/tarabaebi/tarabaebi.html
八王子綜合卸売センター『高野水産』にはハツメ(千葉県銚子、日本海以北にいるメバルの仲間で、カサゴの仲間なのに華奢。
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煮つけに、塩焼きに、唐揚げに、とても美味。大好きな魚のひとつ。お父さんは晩酌はこれを魚に秋田の両関の燗酒などがいいぞ)。
また何気なくフレッシュフード福泉を除いていると九十九里からシラウオのしらす。1キロ1300円と破格の値なので購入。ひょっとしたら去年の残りものだろうか? 冷凍もので劣化がほとんどなくうまい。当然購入。
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