古く末広恭雄などの著書に「灯台つぶ=クビレバイ」というのがある。これを信じ込んでしまっていて市場で見る「灯台つぶ」は総てクビレバイだと思いこんでいた。ただ、その余りにも多種多様な形態にすぐに疑問符が浮かんできて産地によって種を判断するようになってくる。
すると「灯台つぶ」でもっとも入荷量の少ないものがクビレバイであることがわかってくる。クビレバイは日本海から北はオホーツク海にまで。これからすると大武、枝幸のオホーツク海沿岸、また留萌、増毛などの北海道日本海側から山口県までの地域からの入荷でクビレバイ型のものを探すことになる。これがまあめったに来る物ではなく、ここ10年以上見ていても数えるほど。そのなかの典型的なものが島根県産のもの。これなどややのっぽでいながらふくらみが直線的であるクビレバイの特徴がよく出ている。
これを我が家で焼きつぶにしてみた。「灯台つぶ」にはまつぶ(エゾボラ)のようにテトラミンがなく、そのままサザエの壺焼きのように焼くことができる。また刺身にしても美味である。
市場魚貝類図鑑のクビレバイへ
http://www.zukan-bouz.com/makigai/ezobai/buccinum/kubirebai.html
ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑へ
http://www.zukan-bouz.com/
酢鰺と酢締めの鰺は違うようだ 後の記事 »
宮城のホヤ、広島のこのこ