.市場にもやっと活気が出てきた。なんだか職員も生き生きしている。
『源七』のあんちゃんはアカガイを開いては卵巣の大きさを見ているし、「(東京湾の)トリガイ、今年は少なかったな」なんて言っている。いつの間にか夏近し、といった雰囲気になってしまっている。
八王子魚市場、入って目に付くのは北海道根室からのエゾバフンウニ【馬糞海胆 福島、山形以北に棲息する。市場には北海道産がいちばん多く、青森、岩手などからも入荷がある。これを剥いたものを市場では「赤」と呼び、「黄」または「白」と呼ばれるキタムラサキウニよりも高い】は1個430円で今年は高い。
市場魚貝類図鑑のエゾバフンウニへ
http://www.zukan-bouz.com/sonota/uni/ezobafununi.html
近海には、日本海山形産のさごち【サワラの小さなもの】、このさごちは八王子の魚屋の総てが持ってきていた。
『源七』には見事なキダイ【やや暖かい海域に棲息する。関東では相模湾などで釣りで漁獲される。産地としては以西底引き網、また日本海の島根県、山口県などでの底引き、延縄など。春から夏にかけてが旬】。これから入荷が増えてくるはずだ。
市場魚貝類図鑑のキダイへ
http://www.zukan-bouz.com/suzuki2/taika/kidai.html
三河湾から、ながらみ【ダンベイキサゴ 男鹿半島、鹿島灘から九州までの砂地に棲息。塩ゆでにして美味】が来ている。「ながらみも少なくなったね」とはあんちゃん。
市場魚貝類図鑑のダンベイキサゴへ
http://www.zukan-bouz.com/makigai/kofukusoku/nisikiuzugai/danbeikisago.html
八王子綜合卸売センターに回って『ケン水産』にもさごし。
八王子綜合卸売センター『高野水産』には活けの、ほんだがれい【サメガレイの福島、三陸での呼び名。表の表面がザラザラと鮫肌であることから名がきている。白身で脂の多い身質は非常に美味。現代の嗜好にマッチする魚である】。これがキロ/2500円。
市場魚貝類図鑑のサメガレイへ
http://www.zukan-bouz.com/karei/karei02/samegarei.html
『高野水産』にずらりと並んだ物を挙げるとマアジ、カツオ(値段が下がってきた)、アイナメ、たっぷりのサヨリ、せいご【スズキの30センチ前後】、イサキ、アカカマス【これからが旬。うまそう】、チダイ、マコガレイ(身が分厚くなってきてうまそうだ)、ヒレグロ【福島では黒やなぎ】、カワハギ(産卵期近い)、天然のカンパチ、ヒラメ。活けではケムシカジカ。マボヤ、ウチムラサキ、北海道産アサリ、エゾアワビ。
またオホーツク海大武からはBつぶ。このオホーツク産のエゾバイ科エゾボラ属の種名がまったくわからない。アツエゾボラ、マルエゾボラなどに当たるのだろうか? 「スーパーイシカワ」さんと話をしていても身質に何種類かあるとのこと。実際、黄色い(アツエゾボラ)、やや白い(マルエゾボラ)、真っ黒(不明)と3種類。
八王子総合卸売協同組合『やまぎし』には大きなコノシロ。キロ/800円は高いが卵が欲しいので購入。広島県倉橋島の「日美丸」さんはコノシロの卵巣を美味だという。それで昨年食べてみたら味がなくてまずいものだった。どうもこれは時期があるのだろうと再度チャレンジ。
ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑へ
http://www.zukan-bouz.com/
スーパーイシカワの刺身もあって、5月15日(月曜)の晩ご飯 後の記事 »
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お久しぶりです。
エゾボラ類は米国の学者が分類再検討の結果を近々論文発表予定です。新種多数となります。八王子市場で買ったツブからも数種が新種になります。ちょっと細分しすぎ
のキライはありますが、少しは区分が明確になるでしょう。
こちらこそお久しぶりです。ご壮健でしょうか? さて、エゾボラ属の種に関してはもっと徹底的に整理して欲しいですね。とくにオホーツク海と北海道東部から始めて、徐々に南へ下がる形でできるといいですね。