泉州玉ねぎがとれたら鱧もとれる

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 市場には鱧(スズハモ、ハモ)がたくさん入荷してくるようになった。そしてタコとハモを食べて半夏生も終わり、そろそろ本格的な夏が始まろうとしているのだ。そしてまだ若い玉ねぎの皮が茶色に変わり、干されて甘味がぐんと増してきた。この玉ねぎの産地が泉州、今の和泉地方である。
 半夏生(夏至から11日目。春から続く農作業が一段落つく)にハモを食べるのは和泉地方のある大阪湾岸から淡路島までがハモの産地であったことによる。
 この鱧、活けで輸送に強く京都にまで送られて、なにやら「ぼたん鱧」やら「鱧ずし」になって仰々しくなってしまっているが、大阪人にとってはおかず魚であった。この「泉州玉ねぎと鱧」というのも夏の夕べ、お父さんの酒の肴に、またご飯のともにもなるまったく庶民的な味わい。よくはもちりなんて言うが、それはやはり昆布だしであっさり食べる上品なもの。でも泉州の「はもすき」はハモを骨切りしてすき焼き地で玉ねぎと甘辛く炊く。ハモの旨味が玉ねぎに、玉ねぎの甘味がハモと合わさって、酒の肴よりもご飯に合うといったもの。
 これがなんとも夏の夕べにうまい。食欲が落ちた梅雨明けに、この甘味が食欲をそそり、炎天下で疲れた身体を癒す。ぼたんはもだけがハモ料理やおまへん、ハモの甘辛いすき焼きで今夜はいってみまひょ!

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このページは、管理人が2006年7月10日 23:02に書いたブログ記事です。

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