朝方から既に猛暑の気配がある。八王子魚市場の駐車場に荷を乗せる人の背中がびっしょりと汗で濡れている。もう手の施しようのない暑さなんだとクルマを降りたとたんに熱気が全身にまとわりつく。
場内は今日も荷が少ない。これでは職員がどんなにがんばっても、「どうしようもないっすよ」となる。
青森県から下氷のスルメイカ。これが15入りで3500円と高い。でも身がはっていてうまそうだ。豆あじ(マアジの稚魚)も定置のサバもいつもは場内の隅っこに置かれているはずが、今日は主役となっている。
『源七』にも青森県三沢市漁協から下氷のスルメイカ。
八王子綜合卸売センターに回ると駐車場が満杯に近い。八王子総合卸売協同組合に回り、『丸幸水産』にサンマがあって、1匹450円。
これでもここ数日の値段からすると落ち着いたところ。この丸幸水産のサンマはいいものだ
場内を奥に進み『清水保商店』に太田さんがぽつんと立っている。「おいおい」というので一枚撮影。
その奥には西八王子の『魚善』さん、並木町の『魚茂』さんが世間話をしている。八王子では人が仲の良きことを「善さん、茂さんの交わり」と言う。これは誠の話なのだ。
その『清水保商店』の前で山梨県秋山村の『一二三寿司』さんに会う。
朝ご飯は『光陽』で他人丼。改めて驚いたのは豚肉が他人であること。
八王子綜合卸売センター『高野水産』ではお千代と『千代寿司』さんが袋に氷を詰めている。『千代寿司』さんは今年65歳。
そこに八王子市川口の『誠寿し』さんが来てまたまた無駄話。あんまり暑いので肉屋の『平成食品』お茶の飲み、またまた無駄話に耽る。
8時半に『高野水産』のクルマが帰ってくる。クルマから降りるなり、社長が「今日もダメだったよ。荷がない」と言う。しかし下ろす荷の量はやはり多く、また多彩である。
ここでショウサイフグ、甘エビ(ホッコクアカエビ)、富津の活けだこを買う。
もう9時を過ぎて貝の荷が下りてきた。そこに白がい(サラガイ)があって、西八王子のフレンチレストラン『モンモランシー』さんが持っていく。モンさんの魚貝類を使ったフレンチは素晴らしいのだ。
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