我が家の食卓に定期的に登場するのが青森市ヤマモト食品の「ねぶた漬け」である。これは数の子の入った松前漬けといったもの。これでどうして「ねぶた」なのかはまったく意味がわからないがネーミングは非常にうまい(商品名の大切さがぜんぜんわかっていないメーカーが多いのに驚きを感じている)。たぶん、青森に行くとこの名のために格好のお土産になるだろうし、また一度買うと、なかなか味がいいので、また買ってしまうかも知れない。名前からしてローカルな食品だろうと思っていたら、市場の惣菜などを扱う仲卸では定番商品のひとつなのである。
関東のスーパーなどでもけっして珍しいものではない。当然、桃屋の瓶詰めを買うと同じように家人もこれを求めてきて冷蔵庫に入れている。このように地方の加工食品が全国的に受け入れられるのも、商品名のよさにあると思う。これが「数の子入り松前漬け」だったとしても絶対に全国に行き渡ることはなかっただろう。その上、売値300円前後で70グラム2パックが切り離せて、一回で食べきれるサイズなのも一般家庭にとっては使い勝手がいい。このパッケージもスーパーなどが受け入れやすかった理由だと思う。
さて、この昆布の粘りが大根やキュウリ、スルメをからめて、その味つけはやや甘口の醤油味。味覚的には純然たる松前漬けである。ここに数の子のコリっとした食感とコクが来るが、確かにこの組み合わせは絶妙である。ただしついつい先に数の子のみ食べてしまうきらいはある。またボクの好みからするに酒の肴ではなく、むしろご飯の友である。このパッケージを見ただけでご飯の用意がしたくなる。家族も同様であるのは、これがあるとお釜が空っぽになることからも明らかだ。
ヤマモト食品 青森県青森市野内浦島56-1
ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑へ
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まだまだうまい「チダイ」の春日子
田向商店の通販で買いましたが、この手の加工品によくあるクドイ味でなく、さっぱりとした嫌みのない味で美味しかったですね。
関東以西のスーパーでは売っていないのでしょうか?
残念ながら、当地(岐阜市)のスーパーでは売っていません。
一一さん、もっとわかりやすいお名前にしていただけるとありがたいです。岐阜ですか? 一度、岐阜市や大垣市をゆっくり歩いてみたいですね。発見が無数にあるでしょうね。「ねぶた漬け」を売っていなくてもいいんじゃないでしょうか?