船橋市漁協の「三番瀬 味付ばら乾し」

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 東京湾に残された貴重な浅瀬・干潟である三番瀬では今でも海苔養殖が行われている。21世紀の現在にあって三番瀬から富津市まで、川崎から横須賀までの地域でとれる海苔が、まさに本場の江戸前海苔なのである。今回の「三番瀬 味付ばら乾し」は三番瀬でとれた江戸前生海苔を使って船橋の海苔養殖漁師が作った言うなればふりかけである。
 千葉県船橋市はアサリ、青柳(バカガイ)、カニ刺し網に巻き網船もあり、都市部にあってまだまだ漁業の盛んなところである。都心から1時間足らず、船橋の都市部から東京湾に向かい、海老川べりにあるのが船橋漁港。そのあたりを湊町というのであるが、古い市場があって、また路地のそこここでアサリや青柳を剥き、甘辛く炊きあげる女達の姿が見られる。そこを、おかずのスズキをぶら下げて家路に向かう老人が通り過ぎる。これ、本当に21世紀の光景だろうか? と疑いたくなるほどだ。
 そんな船橋では寒い時期になると養殖海苔の水揚げが始まる。三番瀬で刈り取った江戸前海苔を港でよく洗い、刻んで板海苔に乾す。これがまことにうまい。都心の江戸前、老舗のすし屋で、三番瀬の海苔しか使わないというところもあるくらいなのだ。そんな船橋の生海苔ではあるが板海苔原料にしたときに味には関係ないが、商品としては出せないというのがでてしまう。これを船橋湊町で味付けしてふりかけにしてみたのが「三番瀬 味付ばら乾し」であるという。
 ふりかけといっても、世間には海苔の風味・味わいの欠片もなく、調味料で誤魔化したものが多い。それが「三番瀬 味付ばら乾し」は海苔の香り味はそのままに、ゴマ油など海苔養殖業者が普段おかずとしている「あきない味つけ」がされて美味である。おつまみやお茶漬けにも向いているというが、ボクは何と言っても炊きたてのご飯にのせて食べたい。ワッシワッシとご飯とともにかき込んで、海苔の旨味、ゴマ油の風味、そこに一味唐辛子のピリがきて、「これ以上太ったら船橋漁協のせいだ」と言いたい気分だ。
 これは余談だが、この「三番瀬 味付ばら乾し」は商品名としては面白みがない。どうせなら船橋漁協の宣伝も兼ねて「江戸前船橋漁師町・三番瀬のり漁師のばかうまふりかけ」とでもしたら面白そうだ。
●八王子魚市場内「源七」

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●問い合わせ/船橋市湊町1の24の6 電話047-431-2041


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このページは、管理人が2006年8月23日 09:06に書いたブログ記事です。

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