イボアナゴはやっぱりうまいな!

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 昨日のこと八王子綜合卸売センター「高野水産」の社長から声をかけられた、それで押っ取り刀で駆けつけるとそこにあったのが和歌山県からきたというイボアナゴ。大小入り乱れて発泡の中で蠢いている。種名を教えて食べ方や味わいを教えると「少し持っていきなよ」とうれしいことを言ってくれる。

 さて巻き貝であるミミガイ科にはアワビを始め美味なものが目白押しである。市場で見かけるミミガイ科をあげるとクロアワビ、エゾアワビ、メカイアワビ、マダカアワビ、トコブシ、フクトコブシ。また海外から輸入されてくるものの種類も非常に多い。そんななかにあってイボアナゴは関東の市場で見かけることは非常に希。
 そんなイボアナゴを以前、宮崎県の「浜乃茶屋」さんからたっぷり送っていただいたことがある。磯遊びなどでの獲物であるらしい。どうもこのようにイボアナゴは磯ものでも換金するものではなく「遊び」の対象とする地域が多いのかもしれない。

 さてさて最後にこのイボアナゴの味わいなのであるがすこぶるつきに美味なのである。身がふっくらして柔らかい、そして甘味があって。彼のトコブシに勝るとも劣らずだ。
 磯ものの宿命として乱獲の危惧がある。これなども適度に管理、末永く楽しめるようにして欲しいとも思う。

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我が家では最近、アワビ、トコブシなどを酒蒸しにするよりも煮貝にすることが多い。醤油との相性がとてもいいのだ。まず鍋に酒と同割の水、そして醤油適宜を合わせる。そこにほんの少しだけ砂糖を入れるのだ。この砂糖は味を付けるのではなく、貝からの甘味を引き出す役割を演じる。煮立たせないようにして10分前後、そのまま鍋どめして出来上がる

「浜乃茶屋」
http://www.cmp-lab.or.jp/~unagi/


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コメント(2)

仕事のためオフ会に出られず残念でした。次回の企画を楽しみにしております。さて、昨年鹿児島に行った時笠沙のあたりの磯浜で、年配の女性がイボアナゴを獲っていました。少なくなったと言いながら、4〜5個お持ちでした。軽く茹でて味噌漬けにして東京にいるご子息に送るとのことでした。東京の市場では見た記憶がありません。
南房総市(旧富山町)小浦の磯ではトコブシが少し獲れますが、地元のスーパーでは台湾産トコブシ(解凍)を売っています。多分フクトコブシでしょうね。

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naohnaohさん、今度の土曜会はぜひ。
さて南房総にも台湾産のトコブシですか、嫌ですね。ボクが千葉に行き始めた頃はトコブシは地元産で充分まかなえたはずです。残念ですね。

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このページは、管理人が2006年10月24日 08:05に書いたブログ記事です。

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