ニチロは鮭に関しては草分け的会社である。古くは明治期にカムチャッカへサケ漁にのりだしている。そして大正期のサケの缶詰生産。今でも「鮭といったら日魯」という意識が水産業に携わる多くの人たちにある。
これはそんなニチロの白鮭をつかったもの。材料表示に「白鮭」とあるのは他のサケ属とわけるときの呼び名。本当は秋に定理に入ったものなら「秋鮭」、沖でとったものなら「銀毛」とか「目近」とか書いてくれるとありがたい。また何度も書くが原材料表示は()入りの標準和名で、というのがいちばんいい。だから「白鮭(サケ)」「秋鮭(サケ)」とかの表示がより最善だろう。
さて年間25万トン前後もとれているサケ(標準和名のサケ)が意外に魚屋、スーパーでは見かけない。コンビニのおにぎりでも人気は薄いように感じるのだ。それではどんな使い方をされているかというと、本製品のようなお茶漬け、お弁当用のフレーク、そして、ふりかけ原料となりはてているのだ。
だから何気なく我々が食べているものが、国産のサケなのであるというのも知っておくといい。フレークにするということは一度完全にほぐしてしまって、骨などを取り除かなければならない。その散々いじり回したものを食用としている。
本当は切り身を自宅で焼いて食べるのが何倍も健康的であるというのを忘れてはならない。
このフレークにも焼いてほぐす、蒸してほぐすの2種類がある。そしてこれは「蒸してほぐしたもの」である。蒸しているので、けっして香ばしいわけではなくサケの旨味と塩味を楽しむ。蒸しているがためにふっくらとしているのも魅力的なのだろう。でもこの身のボソボソ感は嫌だな。
ニチロ
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ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑へ
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