流らみ、ダンベイキサゴの食べ方

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 八王子魚市場にダンベイキサゴが入荷してきていた。キロ当たり500円というのは安い。ボクが生きのいいのを選んでいたら、「これなんて言う貝なの」と聞く魚屋がいて、「キサゴですね。ダンベイキサゴ」なんて答えていたら、
「これキサゴっていうのかい?」
 八王子上壱分方町の寿司屋、富さんが疑り深い目でボクの方をにらむ。その目の細いこと。まるで爪楊枝が2本顔についているみたいだ。
「オレは使ったことがないなー」

 目の前にあるのはダンベイキサゴで、市場では「ながらみ」と呼ばれている。「ながらみ」には2種類があり、ダンベイキサゴとキサゴ。キサゴが穏やかな湾内にいるのに対してダンベイキサゴは外洋に面した波の荒い砂地にいる。ダンベイキサゴの産地は茨城県鹿島灘、千葉県九十九里浜などだ。関東では「ながらみ」はダンベイキサゴの方が圧倒的に入荷量が多い。

 この「ながらみ」の食べ方を知らないという人が多いのに驚く。煮る、茹でるなど勝手なことを知ったかぶりに言うが、料理法はもっともっと簡単で短時間に出来上がる。
1/大振りの丼を用意する。そこに砂抜きをして、洗った「ながらみ」と塩を入れる。
2/そこに熱湯をたっぷり注ぎ入れる。
3/蓋をして3分以上待つ。今回は片口を使ったのでラップをして蓋をした。これで茹で加減は申し分がない。出来上がりだ。

 食べるときには、熱湯はヒタヒタくらいにして余分は捨てる。身を巻き巻きしながら取り出す。身やワタにはまだ砂が残っている可能性があるので湯のなかで洗いながら食べる。これが最上の食べ方だと思っている。

 ちなみにこれは静岡県島田市の飲食店で教わったやり方。
「島田じゃ『ながらみ』はおやつのようなものだったからね、夕食にも出てきたし、丼に入った『ながらみ』は家庭の味ですね」
 通っていた料理屋「かに柳」の女将さんが教えてくれる。そう言えば島田にも長い間行ってないないな。

市場魚貝類図鑑のダンベイキサゴへ
http://www.zukan-bouz.com/makigai/kofukusoku/nisikiuzugai/danbeikisago.html


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このページは、管理人が2007年8月12日 11:57に書いたブログ記事です。

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