台風一過の築地。そこには炎暑であった。新橋からの都バスを降りたのが6時40分、場内に入る前にポロシャツが汗でへばりついてくる。しかし気持ち悪い。まずは「築地土曜会」のために場内の下見。ちなみに「築地土曜会」は築地場内でうまそうな魚貝類を買う、その案内会である。毎回、いろんな出来事、うまいものに出会えて、しかも発見多々である。
外の熱気に反して場内は静かだった。これは台風ばかりのせいではなく、8月下旬から9月初旬の飲食店の不景気のせいだと見た。
それでも場内には面白いものてんこ盛り。三陸からの「ぶどうえび(ヒゴロモエビ)」、北海道西岸からの「しまえび(モロトゲアカエビ)」、北海道産オオミゾガイ、三陸産エゾイシカゲガイなどがある。ただ残念なのが魚が少ないことだ。珍しいものではフエフキダイ、ウミヒゴイなどしかない。後は高級魚のアラ、クエ。
やや品薄ながら、魅力はたっぷりある。
土曜会の前に腹ごしらえすべしと売店をのぞくと調理パンがひとつもない。栗デニッシュという甘いヤツをひとつ囓りながら波除神社に急ぐ。
7時15分、「築地土曜会」の参加者はまだ誰も来ていない。そのうちポツポツやってきてやはり参加者は15、16人になる。ちょっと多すぎるかも。
場内に入る前に幹事の鮟鱇さん、ヒモマキバイさんにドライアイスを買っておいてもらう。まだ朝方だというのに確実に30度を超えている。
とにかく狭苦しい場内に突撃。めぼしいもの、オオミゾガイ、エゾイシカゲガイ、新いか(コウイカ)、オニカサゴ、「目光(アオメエソ)」などをまとめ買い。各自500円マグロパック、新子(コノシロ)などを購入する。ボクはイリヤマ斎藤でヤマブキハタ、新子などを購入。鶴長でこれまた12品目のちりめん。
今回から築地土曜会ではいいものを見つけたら、誰かが大量に購入する。それを後ほど分けるということを始める。だからオニカサゴなど1箱買い。
島根県からは神在月さん、ヤマトシジミさんが来ていて、場内を巡りながら島根県産の魚貝類を探す。ただし見つけられたのは「白ばい(カガバイ、もしくはエチュウバイ)」のみ、島根県と言えば浜田(当然浜田市にある)日本有数の漁港があり、また大社町や宍道湖、海上には隠岐諸島などのこれまた日本有数の漁場が控えている。ここから揚がる魚貝類は多彩で味のいいことで定評がある。またおふたりから「どんちっち」というブランドを始めて聞かされる。島根県西部の浜田市で厳選された鮮魚を「どんちっち」と関して売り出しているのだという。これも当日は見受けなかった。
また海産魚だけではなくウナギなど淡水魚も見るもの多し。予め下見しておいた「丸悟」でヒモマキバイさんなどは倶利伽藍串(ウナギの半身に卸したものをひも状、蛇が巻き付くように串に刺したもの)を購入していた。ここで一行は大きく盛り上がるだろうと思っていたら、店頭に客がいて、うまくこの店のよさを伝えられなかった。天然ウナギ、店頭で割いたドジョウなど、この店はすごいと思った。
9時を大きく回って、大都魚類の第二会議室へ。ここで1時間ほど懇談会。今回は常連も多く和気あいあいに終わる。そして「分けっこ会」。ここではharseeさん、談会Jasminさんが大活躍。一人で回るよりも何倍も多彩な買い物が出来たはずだ。
後は東卸食堂で朝食。食後、築地の達人つきじろうさんの場外案内。長崎県漁連直売所などを見て解散とする。このつきじろうさんの場外案内はこんど「会」にしたいと思う。面白いぞ!
ボクを含めて都内を回り、最後に有楽町のガード下でいっぱいというところで3時を大きく回っていた。
帰宅は4時過ぎ。面白かった。けだし疲れ果てた。
●次回は12月に行います。募集は11月になってから。
築地でお買い物の掲示板
http://csi.or.tv/tsukiji/kb/rb.cgi
築地場内での食べ物に関しては、つきじろうさんの「春は築地で朝ごはん」
http://tsukijigo.cocolog-nifty.com/blog/cat2940921/index.html
文章内の魚貝類に関しては「市場魚貝類図鑑」のサイト内検索で調べることができます。
http://www.zukan-bouz.com/
ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑へ
http://www.zukan-bouz.com/
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