日記風に。
深夜、1時過ぎに国道129号線を南に下る。隣にいるのは幸せな独身生活を送るヒモマキバイさん。途中、今時珍しい超低速暴走族に出合い時間が押してしまうが、それでもゆっくり走って沼津魚市場到着は午前3時。尻高鰤さん、Jasminさん、鮟鱇さん、まささん、海老名の海老さんなど既にボクたちを待ちの状態となっていた。
競り場にくると既に大成丸、太共丸、和丸の志下トロが選別の最中となっている。エビ類もかさご(ユメカサゴ)もニギス、目光(アオメエソ)もほどほどの漁と見た。その内、戸田の船も到着して競り場の確保にやっきとなっている。
太共丸の桶にタカアシガニが投げ込まれている。しかし、昨年から探している、あぶらがに(オオエンコウガニ)が見つからない。
かさご(ユメカサゴ)は相変わらず多く。アオメエソの形がいい。ごそ(ハシキンメ)の大きさも揃っていてこれは仲買当たりはうれしいだろう。ただしあぶらごそ(ヒウチダイ)が小振りであるし数が少ない。ソコアマダイ、ギス、ニギス、喉黒(チゴダラ)、ヤナギムシガレイ、メイタガレイ。雑魚としてはカスミサクラダイ。
しまえび(ヒカリチヒロエビ)、赤えび(ツノナガチヒロエビ)、甘えび(ジンケンエビ)、ボタンエビ、手長えび(アカザエビ)、ウチワエビがあって、雑魚としてアカモンミノエビ、ミノエビ、センジュエビ、オキナエビ、ヤサオキナエビ、エビではないがオオコシオリエビがある。
さて我々一行に御殿場からMさんも参加して競り場を回る。皆さん、築地も八王子の市場の経験済みとはいえ、さすがに水揚げ港の活気、そして魚貝類の豊富さには圧倒されているようだ。こんなとき一度期にたくさんのことをお教えしても、きっと頭脳が追いつかないだろう。とは思いながらも出来るだけ多くの魚貝類を説明する。
菊地さんが来て、困ったときに18番柱で待たしてもらいたいとお願いする。そして佐政水産の青木修一さん、お二人と会うのも2ヶ月ぶりとなる。
5時前になると尻高鰤さんは18番(菊地利雄さんのスペース)で一休み。そこに大阪から、やがらのやがらさんが到着する。今のところ言語は東京弁なので安心する。ここで「やっと着きましたデー」なんて言うと面白いんだけどね。
6時前には沼津の甲殻類学者飯塚栄一さんが登場となる。今日は少々お疲れの様子だ。
活けにあって珍しいのがゾウリエビ。他にはマダイ、メイチダイ、たくさんの汐っ子(カンパチの若魚)。イセエビが解禁というのに、ぜんぜん見かけない。貝売り場にはクボガイ、サザエ、クロアワビ、たぶん養殖のエゾアワビ。
大島から来ているものにはアオダイ、ウメイロ、イラ、イサキ。ここで「頭屋分店」さんに会い、挨拶を交わす。「おめえ、久しぶりだな」「いえ、まあ」なんて感じだ。
黒板を見ると巻き網が3船、底引き網くらいで定置がない。残念だなと思ったら西浦定置が入船していた。
水揚げの多くがマアジと水かます(ヤマトカマス)、いなだ(ブリ)、汐っ子(カンパチ若魚)、小イサキ、ボラ、ヘダイ、カゴカキダイ。雑魚としてはツバメコノシロ、ホシザメ、アイゴ、ウミヒゴイ、ヨメヒメジ、クロホシイシモチ、チョウチョウウオ。ここでJasminさんが「ホシザメください」とゲット。またボクはツバメコノシロをたくさんもらってきた。ツバメコノシロには数種いて詳しい検索が必要なのだ。
5時になると陸送ものの競りが始まる。それが底引きまで到達したのが6時半過ぎだった。到着から3時間以上競り場にいたことになる。少々疲れたので「にし与」で朝ご飯。
ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑へ
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2007年9月17日(敬老の日)の沼津魚市場便り02
こんにちは。
コメント、おひさですが、毎回楽しく読ませていただいてます。
今回は地元の沼津港ということで、私も好きで時々見物に行きますが、結構魚種多いですよね。
でも、ひとつひとつ名前が出てくるのは流石ですね。
これからも楽しい記事、興味津々で待ってます。
「あぶらごそ」もあったんですか?気がつきませんでした。(文中「あぶらごそ」の標準和名が「ごそ」と同じになってますョ。少々お疲れか!?)
だぎんさん、沼津はいいところですね。11月からは市場への立ち入りができなくなって残念なんです。
さて、ついでに「王子様」はないでしょう?