九月の一日、小柴のマサバ

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 八王子土曜会、もしくは土佐のエガニ試食会が終わって、八王子魚市場に回る。土曜会のメンバーが『源七』であれこれ選んでいるときに丸い樽型の発泡にサバが三本。
 ヒモマキバイさんなどが「1本500円かー」なんていっているとき、「500円なら安いね」というと「ゴマサバだよ」とマサさんも。でも目の前にあるのが立派なマサバ、よく見ると隣の2本は確かにゴマサバだ。軽く触っただけで脂がのっているのがわかる。あまりに見事なサバなので、皆さん見ているのを尻目に「買い」ということに。
 慌ただしく店頭で三枚おろしにして、振り塩までして持ち帰る。塩で締める時間二時間と決めていたのに、うたた寝をして、三時間。「しまった」と後悔したものの取り返しがつかない。
 仕方なく、ミツカン山吹と海老名の海老さんにいただいた柚、ほんの少しの砂糖の地に漬け込む。

 さて、塩で三時間は間違いだったろうか?
 間違いではなかったのだ。マサバは脂ののりがいいほど塩が利かない。本日のマサバは三時間でちょうどいいほどに脂がのっていたのだ。小柴といえば東京湾、しかも前海を回遊するのは彼の「松輪サバ」の群なのだ。それがゴマサバに混ざっていたことになる。これは大きな拾いものとなった。

 しめ鯖として見るからに柔らかい。箸でつまむとそこが撓む。その柔らかい一切れを口に入れるやトロリと崩れていくのだ。身に甘味があるし、脂がまったりとしている。一切れが濃厚にうまい。

 ここ3、4日、猛暑止み、涼風吹く日々だ。なんだか「秋らしい」。あれほどうるさかったアブラゼミからミンミンゼミ、ツクツクボウシに入れ替わる。当然食卓でもゴマサバからマサバに交代とあいなる。

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このページは、管理人が2007年9月 2日 12:43に書いたブログ記事です。

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