メバチマグロのかき落としや尾の部分を『源七』の若だんなにいただく。
ここからスプーンで身をかき出して、ネギトロに。後に残った筋を玉ねぎと甘辛く煮つける。
マグロ類の筋ほど煮て旨いものはない。これだけで鍋を仕立ててもうまい。
でも朝ご飯のおかずだからまずは定番の煮つけと決まったわけだ。
作り方はいたって簡単。醤油、酒、砂糖に水を加えて味を加減。火をつけて一煮立ちさせたら、ここにマグロの筋や粗、玉ねぎを放り込む。このとき骨を絶対に総て取り去ることだ。間違って混ぜ込むと、マグロの骨は硬いので大変なことになる。
火加減は終始強火で。煮汁をからめからめてマグロ、玉ねぎに吸収させる。この煮汁には玉ねぎの甘味とマグロの脂、旨味が混沌と混ざり合っているので、うまーい煮つけが出来上がる。
これを片口に小山の如く盛り、煎りごまを振り出来上がりだ。
これでご飯を食うと、きっと三杯飯となるに違いない。なにしろこの甘辛い、やや甘目がちな味わいはご飯の甘味と相乗効果でより甘い。その甘さがいやな甘さじゃないんだよな。なんというのだろう「嫌みのない甘味」、そして適度な醤油辛さ。
夕べに作ったら当然酒もすすむ。こんな惣菜めいた料理が家庭を明るくするに違いない。
ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑、メバチマグロへ
http://www.zukan-bouz.com/saba/maguro/mebatimaguro.html
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