マアナゴは高値安定の魚であり、主に煮アナゴを作る。この作り方は後々語るといて、今回は冷え込んできたので鍋。
市場で大きいマアナゴを探す。これが築地でも八王子でもなかなか難しい。八王子魚市場にはもちろんなくて、八王子総合卸売センター『高野水産』にも見あたらぬ。数日経てやっと八王子綜合卸売協同組合『マル幸』で1本500グラムほどのものを見つける。これをその場で割いてもらう。忙しくなければ自宅でも割けるのだが、大きなまな板を出し、また洗うのが煩わしい。
この前半部分は干物に仕込む。そして後半を骨切りする。この骨切りはよく切れる柳刃でハモのように皮目をほんの少し傷つけるほどに。これを一度湯引き。
だしは酒塩、昆布だしという定番のもの。この日は姫と二人っきりで小鍋仕立てとなる。
姫はネギトロご飯に夢中であまり鍋を食べないで、最後に鍋の汁をうまそうに飲んでいる。
実を言うと鍋物の残った汁が淡々として、それでいながら味が濃くてうまいのである。この真逆の味わいをどう表現したらいいのだろう。我が家の鍋で汁を使わなかった、捨てると言うことは絶対にない。
この汁が酒の肴に無類であることをご存じだろうか? ボクは淡麗辛口の酒から、島根の『王禄 本醸造』の熱燗に替えて、また一合やることにしている。
ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑、マアナゴへ
http://www.zukan-bouz.com/unagi/anago/anago.html
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晩秋の霞ヶ浦、張り網漁