「名古屋で」と書いても愛知県名古屋へ行ったわけではなく「ショウサイフグで」ということはわかるだろうな。今年はショウサイフグが大漁であるのか、毎日のように入荷をしてきている。
これをまず「ふぐちり」にして、唐揚げにして、一夜干しにしてもいいし、毎日のように食べていたら、そろそろ飽きがきた。そんなときに作るのが「焼きふぐ」だ。
ショウサイフグを買い求めてきて、みがいて(毒を除去)、紙などにくるみ余分な水分をのぞく。これを骨付きのままそぎ切り。
漬け込みの地はミリン、醤油、柚。この時期、柚の香りがないと寂しい。いただいた海老名の海老さんにはまことに感謝。
これで半日くらいは寝かせる。これを卓上コンロ(飛騨焜炉 どうして「飛騨」なんだろう)で焼くのだ。炭は家庭では白炭がいいのだけど、今回は備長炭しかない。この備長炭を家庭で使うのは無理である。いこす(炭をおこす)ときにバンと爆発、破片を飛ばしたりする。早く今年も白炭を買わねばならぬ。
これをあとは卓上で焼くだけ。卓上に熱源をおくと部屋中が温かくなる。これはエアコンで気温を上げたときの温かさとはまったく異質の、こころまで温めてくれる、“熱”である。
焼き加減はお好みでいい。多少生でも刺身にしたっていいような鮮度だから大丈夫だし、焼きすぎて焦げてもまたうまい。フグの身は繊維質が強く、焼くとぎゅっと収縮してしまる。これを食べるに鶏肉に近い食感となる。そう言えば、漬け込んだ柚の香りも口中で立つ。
まだ11月だというのに、冬型の気圧配置、寒気が日本列島を覆い、気温は新年明けの厳寒期に近いのだという。この厳しい寒さがありがたくなる「焼きふぐ」の味わいなのである。
ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑、ショウサイフグへ
http://www.zukan-bouz.com/fygu/fugu/torafugu/shousaifugu.html
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2007年11月25日の改訂記
ショウサイ釣り、行ってきましたよ。
もし、行かれるなら鹿島がお薦めです。
とにかく型がいいんです。
5年程前から始まったのですが、鹿島を知ってからは大原には行けません。毎年行ってます。
焼きふぐは僕も大好きなんですが、柚とはいいことを聞きました。やってみます。
かんなぎさん、鹿島でもショウサイフグを始めたんですね。その昔、ここからなんどかヒラメ釣りに行ったことがあります。
また柚を使うのは日本料理のやりかたなんです。