熊本県天草市志柿町で定置網を営まれている永野公介さんから、たっぷりのシマフグを頂いた。
遠く届いた当日は、鍋でいただき、また焼ふぐにして堪能する。
残ったシマフグはあれこれ悩んだ末に、干物にしたのである。
永野さんが言われるには、天草志柿では「(シマフグのことを)“さばふぐ“といいますね。水っぽいので安いんです」とのこと。当地の漁師さんなどは鍋にしたり、煮つけにしたりはするものの刺身には向かないのだという。たしかに卸してみると、淡白ではあるが旨味に欠ける。それで干物にしてみようと思い立ったのだ。
今回はシマフグを三枚に卸して、骨のない方は唐揚げやムニエルに、干物には骨のある方を使った。
味つけは塩と味醂。
これを二日間かけてやや強めに干し上げた。ちょうど2日目は初雪となり、シマフグの身が真っ白な多摩丘陵を前にして凍えているように思えた。
このやや乾き加減のシマフグの干物が、深夜に帰り着いてのひと時の酒に、素晴らしい肴となった。
酒は島根県安来市の『月山 純米吟醸』である。この我が家とも縁のある安来の酒の美味であった事とも相まって、ささくれだった気分をシマフグの干物が和らげてくれたのであった。
永野公介さん、ありがとうございました。
ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑、シマフグへ
http://www.zukan-bouz.com/fygu/fugu/torafugu/simafugu.html
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