基本的に毎日だしをひく。中心になるのが昆布+サバ節、カツオ節、めじか節(ソウダガツオ)、マアジ煮干し、ひらご(マイワシ)煮干し、煮干し(カタクチイワシ)の6種。ここにときたまトビウオ、青森県の焼き干し、ウルメ節、マグロ節、冬季限定でハゼの焼き干し、また懐具合のいいときには故郷徳島県の干しエビなんてものも使う。要するに年間を通すと多種多様なものを利用しているのだ。
最近、よく利用しているのがアジ煮干し。これは小さなマアジをゆでて干しあげたもの。八王子綜合卸売協同組合「やまさん」で買い求めているのだけど、安いし、品質がよい。
アジ煮干しの特徴はうどん、そうめんなどの汁によく、麺食いの我が家には重宝なものだ。
「そういえば、よく使っているのに、産地や製造メーカーに関して無関心であった」
そう思って、「やまさん」の店先にあったアジ煮干しの箱を見ると、なんと島根県大田市のものであった。
島根県大田市仁摩町の「山根商店」。ここに電話番号があって、自宅と鮮魚店の2つが印刷されている。
どうやらそんなに大きな会社とも思えず、たぶん鮮魚店も兼ねる小さな商店であるようだ。
さて、ここでアジ煮干しでのだしの取り方を書いておく。
我が家ではだしをとる6時間以上前、鍋にアジ煮干しをある程度細かくしたもの、日高昆布を入れて、水に浸しておく。
それを火にかけて、ゆっくり温める。
だいたい30分ほどで沸騰直前となるように。
沸騰するかな、というときに火から下ろして、ザルで漉して、だしができあがる。
うどんのだしにするときは、ここに味醂(みりん)、塩、薄口醤油(しょうゆ)で味付けする。
かけそばのつゆなら、味醂、濃い口醤油、砂糖で味付け。めじか節、もしくはカツオ節で追い鰹をする。
ただしアジ煮干しはうどん、そうめんには合うが、そばには合わない。
隠岐島後に、「隠岐そば」というのがあって、ここではアジ煮干しでつゆを作る。
でもアジ煮干しでは淡白過ぎてそばの重みに負けるのを、焼いたマサバや、サバの缶詰でおぎなっている。
島根県には今年はたびたび行きそうである。山根商店に立ち寄る機会もなきにしもあらず。
大田市の仁摩は底引き網などの漁港があり、それをみて山根商店でアジ煮干しを買い込んでくるのもいい。
山根商店 島根県大田市仁摩町仁万1987-89
ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑、マアジへ
http://www.zukan-bouz.com/aji/aji/maaji.html
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