ハガツオは知名度が低く、値段も安い。だけど食べてみると、これがまことにうまい魚なのである。
難点は鮮度が落ちやすいこと。
鹿児島県南さつま市笠沙の、わかしおさんから、
「ヒゲダイのいいのがあがったんです。送ろうと思うんですけど、他になにもなくて、小さなハガツオならいっぱいあるんですけど」
こんな断りをいただいてのハガツオだったが、まだ小さいと言っても、初物は初物。
長生きは出来そうにないが、今宵は楽しめそうだ。
これをまずは『市場寿司 たか』に持ち込む。
そのまま食べて「うまいよ。ほどほどにね」と言うのを聞いて、当然の如くあぶりにする。
金ぐしを刺して、ガスの直火で皮目を焼く。
それを氷水にとって握ってもらう。
「旨味も脂からくる甘味もほどほどだけど、いい味だね」
たかさんがうなる。
小振りで旨味も脂も少ない時期なのに、なかなかいけるのだ。
握りで楽しみ、これを自宅に持ち帰り、また同様に造ってみる。
軽く振り塩をしてあぶり、氷水に落とす。
これにスダチと、『隠岐の島づくり』の藻塩。
意外なことに、塩+スダチの単純極まりない造りがずば抜けてうまい。
アジサイの咲く、梅雨のひるまに、とても程良い味わいの酒のアテとなる。
これからハガツオはどんどん成長して旨味も脂ものってくる頃となる。
さて、今年のハガツオもうまそうな。
ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑、ハガツオへ
http://www.zukan-bouz.com/saba/saba/hagatuo.html
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http://www.zukan-bouz.com/
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