浜田市「シーライフ」のどんちっちあじの干物

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 島根県浜田市のブランド魚「どんちっち」というのは、マアジに関して言うと身の中の脂が10パーセント以上というものを機械で測定して出荷したもの。
 もともと浜田近辺のマアジは脂の乗りがよく、国内でも定評のあるものだった。
 それを島根水産試験場(現水産技術センター)では一年のマアジの脂質を測定し、4月から8月の浜田沖産のものがもっとも数値が高いことを証明、ブランド化を押し進めていく。
 これで最近知名度の上がってきている「どんちっちあじ」の誕生を見る。
 また2005年度には近赤外線を使った測定装置を導入。出荷に当たっては脂質10パーセント以上であることを確認している。
 すなわち「どんちっちあじ」は脂ののったマアジであることを、科学的に証明したものなのだ。

 浜田市のブランド「どんちっち」は市、県、漁協などが一丸となって作り出したもの。
 その中心メンバーのひとり、渡邉祐二さん(浜田市水産物ブランド化戦略会議専門部会部会長)にお会いして、現在の取り組みや脂質を量る機械をみせてもらった。
 そのときサンプルとして、いただいたものがいろいろあるのだけど、それをひとつひとつモニターしていきたいと思う。

 まずは「どんちっち」の代表とも言えるマアジの開きだ。
 まずは形から、一般人から見ると包装も開き方もきれいに見える。
 でも専門家からすると、開き方が稚拙であるという。
 ただし、それはあくまで専門家からの指摘だ。
 よくみると沼津などのアジの開きからするとバラツキや身の切り付けたところが凸凹していなくもない。

 ボクなど大ざっぱな人間にとって、問題なのは味である。
 これは、ぼうずコンニャクがお墨付きを差し上げたいほどの上々ものである。
 なんといっても脂ののっているアジの干物はうまいに決まっている。
 その上、身質が練り絹のようにきめ細やかで軟らかい。
 香りがいいのもうれしいね。
 塩分濃度はご飯を食べるにはいいが、酒を飲むにはやや強めだ。
 アジの開きは酒の肴というよりも、ご飯の友なので、これも合格点だろう。

 この「シーライフ」の「どんちっちあじ」は出色の味わいである。

シーライフ 島根県浜田市瀬戸見町37-18
島根県浜田市 どんちっち
http://www.city.hamada.shimane.jp/kurashi/nousui/suisan_don.html
ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑、マアジへ
http://www.zukan-bouz.com/aji/aji/maaji.html


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コメント(2)

 浜田は良いアジは揚がるのですが、これまで加工をしてこなかった歴史もあって、調理方法が稚拙といわれても仕方のないところがあります。沼津の一級品は、それこそ並べたときに幾何学的な模様になるので、それはさすがに技術力の差は歴然だと思います。
 でもアジの開きの本質とはちょっと違う気もするのですが、仕方のないことなのでしょうね。

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トーボさん、その通りで、マアジを産地で干物にする方が加工地に一度送るよりも絶対にいい。
ただし、浜田はマアジの開きでは知名度が足りないのでしょう。
加工技術よりも知名度です。
浜田はもっと「おバカ」なことをやってもいいと思います。

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このページは、管理人が2008年7月14日 20:58に書いたブログ記事です。

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