先週末くらいから気温がすとんと、一挙に10度ほども下がった。
猛暑日からお彼岸あたりの気候に一日で変わるというのは、まことに異常な気がする。
これは天変地異の前触れなのだろうか?
これをニュースで見たいと久しぶりにテレビをつけると、一向に天気予報をやらない。
まったく感心のないオリンピックの結果ばっかりだ。
しかしなかでもちょっと溜飲が下がる思いをしたのが野球での銅メダルである。
だいたいアマチュアで臨むべきオリンピックにプロ野球選手が出るのは悪質だろう。
プロ野球球団のある国だけの、閉鎖的なオリンピックにしてしまった。
責任者出てこいといいたいな。
対するにソフトボールはよかったね。
きれいだよね。
見ていて清々しい。
現在の形の右傾化した(ボクは左傾化もきらい。あくまでも人間はリベラルに)オリンピックのなかに咲いた可憐な花のようであった。
いかん、閑話休題。
寒くなったので、今期初の小鍋仕立てとする。
しかも家族はいろんなイベントに参加すべく出払っている。
活けのハモを買い込み。
最初、これを落とし(ちり)にしようと考えていた。
骨切りを始めて、少し脂が薄いと感じて急遽鍋にすることにしたのだ。
だしは湯通しした中骨、昆布。
酒と塩で味付けした。
冷蔵庫を見ると野菜はシイタケと蕪くらいしかない。
しかも夏の蕪で漬け物にしてうまいけど、熱を通す料理には向かないF1に思える。
我が家の料理は臨機応変。
細かいことにこだわっていられない。
ハモは骨切りして、湯に落とし氷水で冷やし、水分をとっておく。
これを煮立っただしに沈めて、蕪とシイタケを加る。
これをほどよく煮てから食卓に。
たっぷりスダチを添えたのは徳島県人の常識というものだ。
ハモはやはり脂が少なかった。
活けものはじっくり触って買うことができないので、こんなことが多々ある。
それでもだしのうまさは天下一品である。
それなりのハモに落胆しながらも、汁を肴に飲む酒がうまい。
テレビをつけない居間は静かだ。
窓から“雨の降っている”、そんな気配がする。
そこにささやかなオカメコオロギの声。
いったいセミは何処にいったのだろう。
関川夏央の『昭和が明るかった頃』を再読しているうちに眠くなってくる。
ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑、ハモへ
http://www.zukan-bouz.com/unagi/hamo/hamo.html
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徳島県小松島市『谷ちくわ商店』の「かつ天」 後の記事 »
八王子横川町鮨忠自家製の「アユの梅干し煮」