2008年9月23日アーカイブ

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 春から夏にかけて入荷してくるのが、関東での「麦いか」、市場では「ばらいか」と呼ばれる小振りのスルメイカだ。
 これは基本的に箱売り、またバラで買っても単価を考えるとあるていどまとめ買いすることになる。
 いろんな料理に使うのだけど、あまったらゲソと胴を分けて冷凍する。

 今回は、夏から秋に作る定番料理であるきゅうりもみに使う。
 冷凍麦いかは解凍しておく、そこに振り塩。
 きゅうりは薄く切り、強い塩をしておく。
 このまま四半時も待つ。
 水洗いしながらもみ、塩を抜く。
 もみながら何度も味見して、丁度よい塩梅となったら水分を切る。
 よくよく水気を絞り出す。
 今回はキュウリにニンジンの繊(せん)を混ぜ込んだ。
 甘酢を作る。
 これは酢と砂糖を合わせるだけ、決して三倍酢を作ってはいけない。
 麦いかを強火で焼く。
 熱をさませて、細く切る。
 これをきゅうりと合わせて、和えて、甘酢をかけまわす。

 そう言えば、きゅうりもみにも季節感がなくなっている。
 だいたい食卓に「きゅうりもみ」がないと寂しいものだから、地生えだろうが、温室だろうが、F1だってなんでもいいのだ、とにかく、きゅうりは欠かさず、冷蔵庫に入っている。

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アラスジサラガイはきゅうりもみには適さない。味が淡泊すぎる。

 だから白貝(アラスジサラガイ)と合わせて失敗したりする。
 きゅうりと「何」を合わせるか、これを試行錯誤するのも楽しい。

ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑、スルメイカへ
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 琵琶湖のアユは大きくなっても、「子鮎」でしかない。
 秋に生まれた稚魚は氷魚(ひうお)と呼ばれ、晩秋から春まで琵琶湖周辺の食卓をにぎわせる。
 これは氷の欠片ほどから、大きくなっても出来たばかりの氷柱ほどでしかない。
 だいたい琵琶湖のアユはいつまでたっても「子(小)」なのだ。
 これを山椒の実と一緒にたき込む。

 琵琶湖周辺にはたくさんの湖魚を加工する店が並ぶ。
 それぞれ独特のやり方で「子鮎」をたくのだけど、まだ一度もまずいものに出合っていない。
 どの店のものも、少なからず個性があり、またとてもうまい。
 琵琶湖東岸、米原市世継という不思議な名の地にある「魚万」の山椒煮もやはり非常に美味であった。
 色合いはやや醤油色が強く、それにも関わらず上品な味付けとなっている。
 噛みしめるとちゃんとアユのはらわたの風味が感じられる。
 枝つきの山椒の風味も高い。

魚万 滋賀県米原市世継746-2


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 仲卸の入相(入合 いりあい)にシマイサキが1尾、ぽつんとあって、「いくら」と聞くと、量りにのせて「150円でいいわよ」というので買い込んでくる。
 その場で背開きにして、持ち帰って振り塩。
 ビニール袋で寝かして、冷蔵庫で干す。
 半日ほども干し上げて、出来上がったものを冷凍庫にしまう。

 遅く帰った日に、これをアテに酒を飲む。
 酒は「東北泉 特別本醸造」。
 この酒は室温でやっても切れがいい。

 さて、あぶった干物を適当にむしる。
 パソコンを打ちながら酒のアテとして食べるのだけど、これがなかなかうまいのである。
 味が深いというか、微かに日向臭いような、これは風味といった方がいいのだろうね、個性的なものがある。

 二杯目のコップ酒を飲み干して、ただちにパソコンを終了させてダウンする。

ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑、シマイサキへ
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