サワラの酒塩焼き

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 魚偏に「春」と書くからおかしなことになる。
 まるで「サワラの旬が春」であるように思われる。
 サワラの旬は秋から春にかけて。
 春は「名残のサワラ」であって、もっとも美味な時期ではない。
 サワラのスペシャリストが揃う、岡山中央市場で聞いてみる。
「サワラは冬に和歌山とか淡路でとれるのが最高です。春になって岡山あたりまでくると味は落ちてますね」
 こんな答えが返ってくるのだ。
 だから「サワラの旬は春だ」なんて思っていたら大間違いだ。

 さて、そろそろサワラもうまかろう、と2キロほどのを買い求めてくる。
 1キロ1200円だから1本税込みで2500円見当だ。
 三枚に卸して、切り身にして、強めに振り塩。
 焼く、1時間まえに酒に漬け込んでおく。
 酒は旨味のあるものを選ぶ。
 料理用酒だけは淡麗辛口はだめだ。
 後は焼くだけだ。

 今回は焼きゴボウ、焼き里芋、甘長唐辛子にミョウガとスダチを添えた。
 まだまだ秋らしくはないが、皿の中が豊かに見える。
 外から聞こえてくるのはコオロギの声で、まだまだアオマツムシは影をひそめている。
 この時期はもっとも昔ながらの虫の集きを感じ取れる。
 そして旬目前のサワラのうまいこと。

 酒は新潟の「鶴齢」。
 ついつい飲み過ぎてしまう旨酒である。

ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑、サワラ
http://www.zukan-bouz.com/saba/sawara/sawara.html
ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑(いちばぎょかいるいずかん)
http://www.zukan-bouz.com/


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このページは、管理人が2008年9月14日 09:50に書いたブログ記事です。

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