境港のベニズワイガニ料理に圧倒される 01

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「境港に面白い人がいるんです。ぼうずコンニャクさんに会ってもらおうと思いまして」
 やや太りすぎであるヤマトシジミさんに言われて、境港のとある事務所をおとずれた。
 そこにいたのが凶暴なヒマワリのような顔をした男なのだ。
 よく見るとヒマワリのガクに思えたのが顔中を回る髭であって、おつむにはゴワゴワした髪の毛がおっ立っている。
 これが誰あろう、ウエカツ氏なのであった。
 ウエカツ氏は役人にするのがもったいないような、自由で行動的な人物であると見た。
 事務所で水産物を巡る話で適度に闘い、その場を市内にある『味処 美佐』に移す。

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 ここでウエカツ氏と『ベニガニ産品開発有志の会』が作り上げたベニズワイガニ料理を味わうのだ。
 境港ではベニズワイガニと呼ばず「紅がに」と呼ぶ。
 確かにズワイガニを赤くしたという意味合いよりも「紅色の美しいカニ」と言った方がうまそうではないか?

 さて、この境港の路地裏にある『味処 美佐』が、まことに鄙には希な落ち着いた雰囲気の店であった。

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 店に入るとまずはカウンター席がある。
 このカウンターの造りがよろしい。
 なかで料理する板前さんの控えめな対応も優れている。
 そして奥へ。
 約六畳ほどの座敷席、真ん中に鍋が、そして前菜とゆでたカニがある。
 まずは生ビールで乾杯して、ゆでガニを食べる。
 これがまことに旨味の濃い、味わい深いものなのだけど、ウエカツ氏によるとズワイとベニズワイのハイブリット、しかもかなり老成した個体だという。
 ずらりと並んだ足を見ても、個体差のためか色合いが違っている。

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 前菜がまた素晴らしい。
 カニの爪は一度熱湯でふり、すぐに氷水に落としたものだろう。
 これがとても甘い。
 マアジのなます風がうまい。
 ここでウエカツ氏の目がキラリと光ったように思ったのだが、圧倒されていくボクを「まだまだ驚くのは早いぞよ」と言っているようだ。

●ウエカツ水産総本舗
http://ueka2007.naturum.ne.jp/
『味処 美佐』 鳥取県境港市京町6


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このページは、管理人が2008年11月 3日 17:26に書いたブログ記事です。

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