クロダイの入荷が盛りを迎えている。
それこそ活け、締めたクロダイを見ない日はないだろう。
味がいいのに値段が安い。
市場に入荷してきているクロダイを見ると、どんどん腹がふくれてきている。
産卵期間近。
はやく食べないと、春の旬を過ぎてしまう。
刺身、カルパッチョ、サラダに塩焼き、うしお汁。
さすがにタイ科の黒い鯛はうまいものだ。
さてそれでも残った半身をご飯に炊き込む。
瀬戸内などでやくやる「ちぬ飯」だ。
半身にべた塩をする。
塩をべたべたとたっぷりまぶす。
時間を置き、半身から水分が染み出してきたら、水洗い。
水気をよくふきとって、水加減を終えた釜に入れる。
味つけは酒と塩と醤油少々、ショウガのせん切り。
普通に炊いたら出来上がりだ。
今回のものは刺身用に三枚に卸して、残ったものなので、血合い骨もとっている。
このまま釜の中でほぐす。
突然、作り始めた「ちぬ飯」なので薬味は三つ葉の茎のみ。
あるものだけで作るのが家庭料理だ、と思っているので、「これでいいのだ」。
やや塩っ気の聞いたご飯。
これを腹減り状態を癒すべく、フンガふんがと書き込む。
ご飯にじわりとクロダイの旨味が浸透している。
これだけで、おかず、飯、酒の肴の役割をこなす、優れた料理だ。
「ちぬ飯」は瀬戸内では、「ちぬ」丸ごとを炊き込む。
現代の家庭ではとてもこんなことは出来そうにない。
朝な夕なに炊くご飯の、たぶん多くの家庭で2合、3合といったところだろう。
この程度の炊飯にはクロダイ半身で充分だ。
例えば、刺身の残ったものを、そのまま使っても簡単至極だろう。
さて我が家では「作る料理に行き詰まったら、魚貝類の炊き込みご飯」となる。
ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑クロダイへ
http://www.zukan-bouz.com/suzuki2/taika/kurodai.html
ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑(いちばぎょかいるいずかん)へ
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ヒメジはいい煮干しになるんだな