ときどき魚でもっともうまいのは「何だろう?」と思って、ふわりと頭に浮かんでくるのがカイワリだったりする。
カイワリといっても知名度は低くて、もしも「名前を知っていたら偉いな」とほめてあげたいくらいだ。
味がいい魚なのに知名度が低いのは、あまりまとまってとれないせい。
ただし、東京からすると目と鼻の先、相模湾小田原などでは名物ともなっていて、関東に住んでいると知らず知らずに食べている可能性も高い。
ここで今日の市場で、カイワリを見つけた状況説明をしよう。
今回のものは神奈川県産、市場人などが「入会」という入荷方法でやってきた。
これは様々雑多な魚が一緒くたになって送られてきたもので、こんな中には、それこそお宝的なものが多々混ざり込んでいる。
そんな入会の中から見つけ出した、たった一尾のお宝がカイワリだったのだ。
まとまってとれない魚だけに、こんな形での入荷が多い。
もしも市場を歩く機会があって、入会を見つけたら、じっくりお宝探しをして欲しいものだ。
キロ当たり1200円で値段が一尾で180円ほど。
140グラムといっても本来小振りなカイワリとしては、立派な部類になる。
カイワリは煮つけにしても、塩焼きにしても、刺身、カルパッチョにしても「うますぎる」。
そして今回は素直に刺身に造る。
春なのに、もしくは春だからうまいのだろうか、身が白濁するほどに脂がのっており、鮮度がいいのでシコっとして歯触りがいい。
普段は本醸造の醤油をつけるのだけど、今回は山口県柳井の最仕込み醤油をたらす。
濃厚で、深みのある味わいに麹の香りがする。
なぜかというと、ご飯にのせて、おかずとするためだ。
カイワリの甘みと、最仕込み醤油の甘み、ご飯の甘みが加わって、甘み以上の旨味となっている。
このお昼ご飯のうまかったことは名状しがたい。
2008年5月12日
ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑、カイワリへ
http://www.zukan-bouz.com/aji/hiraaji/kaiwari.html
ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑(いちばぎょかいるいずかん)へ
http://www.zukan-bouz.com/
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これはオオエッチュウバイである
おひさしぶりです。
カイワリ、さすがにシブイところを突いてきますね(^^)
ご存じだとは思いますが、カイワリは徳島では「めっきあじ」とよく呼ばれている魚ですが、春頃に本来小さな魚であるはずのカイワリに、かなり大型のものが混じっている時期がありました。
大きさにして500グラムアップですから、ほとんどカイワリとは思えない大きさでした。。
残念ながら食べることができなかったのですが(なにせ市場マンからしたらセリ場の魚は売り物ですし・・)、買っていただいたお客様からは「アブラが乗っていてとんでもなくウマい!」とのこと・・。食べなきゃ〜って思っている間に水揚げの時期が終わってしまったようで・・。残念!
今度またこのような大型のカイワリが出ていたら、迷わず買ってみようかと思っています(^^)
ぜひともぼうずこんにゃくさんにも食べていただきたいものです(^^)
不躾ですみません。市場魚貝類図鑑のタガヤサンミナシのページ、和名がゴマフイモになっているようです。
(後付けみたいでなんですが;)サイトのほう、何百回お世話になったか分かりません。運営大変そうですが、応援してます!
はじめまして。
いつも楽しく拝見させて頂いています。知らない魚介類のことが詳しく記載されていて、とても勉強になります。
カイワリおいしいですよね、三浦の漁協直売なんかではたまに数が揃って売っていることがあるので、そのときは私もまとめ買いです、知名度が低いのでとても安いですから。笑
かいわり、食べたい!!
綺麗ですね。
それに竹内立爾さんのお皿の青も効いてるし。
やはり八王子は面白いですね。