まるで民謡を思わせる名の「トゴットメバル」。
なぜ、民謡なのか、というとボクが勝手に“かけ声”というか“合いの手”、例えば「とごっと、とごっと、よーいのせ」が浮かんでくるだけだ。
そして、見た目が可愛らしいのだが、ウスメバルと比べて、脇役に思えて仕方がない。
ただ味の方はなかなかあなどれない。
大きくなってもせいぜい20センチオーバーだが、きめ細やかな身質で、料理を選ばず美味である。
コイツを築地場内で見つけた。
近海ものの、大きな単位を扱っている店で、5キロ箱に8尾だけ残っている。
キロ当たり1000円はウスメバルの半額以下だろう。
仕事に向かう途中なので全部は無理だ。
おずおずと、「半分買えますか?」とたずねると、「できたら全部買いなよ」というのを「仕事があるので、なんとか半分を」。
無理をおして4尾買い求めてきた。
当然、産地なんか聞けるわけがない。
たぶん駿河湾産だろう、そんなことを思いながら帰ってくる。
さて作りますものは、定番中の定番である煮つけ。
水洗いする。
湯引きして、鱗などの汚れをとる。
みりん、酒、醤油、砂糖少々を煮立たせて、放り込み。
強火のままさらっと煮つける。
きめ細やか、しかも適度に繊維質の身がほろほろと甘みがあってうまいね。
しかも煮汁に旨味が出ていて、これに身をほぐしほぐし食べると最高だ。
ご飯にも酒の肴にも、どっちでもいいのだが、平日なので、煮汁で飯をかき込む。
当然一膳だけ。
2009年6月9日
ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑、トゴットメバルへ
http://www.zukan-bouz.com/kasago/mebaru02/togottomebaru.html
ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑(いちばぎょかいるいずかん)へ
http://www.zukan-bouz.com/
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