三重県尾鷲の旅は面白かった。
岩田昭人さんに会えただけでもうれしかったのに、いろいろ教えていただいて、これがまた新鮮でもあった。
帰路につく時間がせまったとき、岩田さんがなにやら真っ白で不思議な物体をお土産に持たせてくれる。
「これマンボウの皮」
岩田さんの顔に、わずかばかり、いたずら小僧のような笑みが浮かんでいた。
帰宅してから、もう一度岩田さんに食べ方など問い合わせてみる。
「真っ白い固まりでしょう。薄く切ってから湯引きしてください。それを酢みそで食べるだけなんです。これといって味はないんですけど、夏らしいっていうんかな、まあ食べてみんとわからんでしょうね」
真四角な固まりを取り出すと、滑りがあるわけでもないのに、ツルっと滑っていく。
「おいおい待て待て」という具合に追いかけて、つかまえて薄くスライスする。
これをほんの数十秒湯引き。
辛子酢みそに乗せて食卓に出す。
辛子酢みそにからませようとすると箸から逃げる。
だましだまし口に放り込むと、酢みその味がして、噛むとじわりと何かが出てくる。
甘いといえば甘いし、魚の旨味らしいものだといえば言える。
まったく生臭みのないもので、食べた後味が爽やかである。
これはもっぱら酒の肴だと思ったら、姫が生醤油につけつけ、レモンなどをしぼって食べている。
「おいしい?」
「おいしくない、けど食べちゃうな」
それなら食べなくてもいいでしょうに。
マンボウの皮は不思議な味だ。
ふと岩田さんの、いたずら小僧のような笑みを思い出すのだ。
岩田昭人さんの「一日一魚」
http://www.pref.mie.jp/OKENMIN/HP/ichigyo/
ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑、マンボウへ
http://www.zukan-bouz.com/fygu/sonota/manbou.html
ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑(いちばぎょかいるいずかん)へ
http://www.zukan-bouz.com/
ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑へ
http://www.zukan-bouz.com/
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イトウのホワイトソース中華風
トレビアーン! すばらしいエッセー!
マンボウの皮!!??
食べてみたいです(^^♪
九州ではマンボウは見かけないですね。
たまに赤マンボウはありますが、でかすぎて買えないです(ToT)/~~~
肝もうまいらしいですね〜。。