ニジマスの塩焼きを家庭で作っていいものだろうか?
いいに決まっている。
でも抵抗がある人が多いのでは?
ボクなどもその一人で、ニジマスにはアウトドアのイメージがつきまとう。
だいたい多摩地区でも八王子辺りには何カ所かのマス釣り場があり、このマスがニジマスなのだよな。
マス釣り場に行くとする。
河原に集合すると、養魚場(マス釣り場)のお兄さんが、「今日は多めに放しときます」なんていいながらバケツに入ったニジマスを釣り場にざばーっとやる。
こいつをイクラエサで釣ると、それこそイクラでも釣れそうだから恐い。
でも放流した分をあらかた釣ってしまうと、ぱたっと釣れなくなるから、釣れない話だね。
ちょうどそこに先ほどのお兄さんがやってきて、バーベキューの用意。
ニジマスの塩焼き、豚肉、牛肉、ウインナーに野菜、なんでもとりあえず焼き、焼きするのである。
このシチュエーションで食べるニジマスが、なかなかうまい。
帰宅するとき、コンビニに立ち寄って、「ますのすし」だけは買わないでほしいものだ。
それこそ昼も夜もニジマスを食うことになる。
世の中、こんなことでいいんだろうか?
そうだ、マスと言えばこの国の人半数以上がニジマスのことだと思うに違いない。
1877年にアメリカから持ってきて各地に移植されている。
ちなみにこの年、西南戦争が勃発、やっと明治も10年目のときである。
ニジマスがもたらされるまで、実をいうとマスとは、サクラマスとかカラフトマスとか、ベニマス(現在ではベニザケ)など標準和名のサケ以外の魚のことだった。
それが、「川にいるのがマスで、海に下るのがサケだとか」言語的な混乱が起こったわけだ。
また、多くの人がニジマスが海に下ることもあるという事実を知らないというのもマスをめぐる混乱の原因だね。
海に下るタイプがスチールヘッドで、陸風型がニジマス(レインボートラウト)と呼び変わるけど同じ魚なのだよ。
今ではニジマスといったら塩焼きでしょ、というくらいに万人におなじみとなっている。
そのためだろう、内水で養殖しても1メートルくらいになるのに、ニジマスの基本的出荷サイズは20センチほどなのだ。
さて、その小振りのニジマスを3本ほど買い込んでくる。
夕方となって、振り塩をして、小一時間ほどおき、鰭に化粧塩して焼き始める。
我が家では強火の遠火で、じわっと焼く。
焼いたら、お好みのスタイルで食べる。
マヨネーズもよし、柑橘類もよし、そのままむしゃぶりつくもよし。
国内で食べるニジマスもまんざら捨てたもんじゃない。
やっぱり片手にはビールでしょうな。
ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑、ニジマスへ
http://www.zukan-bouz.com/sake/nijimasu/nijimasu.html
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