はんぺんも、すじも関東らしいおでん種なのだ

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「はんぺん」をご存知だろうか?
ふわふわと白い、マシュマロを思わせる物体。
サメのすり身をなんども裏ごしにして、きめ細かくし、山芋などを合わせて、空気を内部に閉じ込めるように練り合わせる。
これをゆでて作る。

hanpen09.jpg

ヨシキリザメのすり身をよしとして、アオザメ、ホシザメなどが使われる。
原材料のよしあし。
製品に含まれる、サメの比率などが値段の違いとなっているようだ。

まあ、関東では知らない人は少ないだろうけど、これが「関東ならではのもの」だと知らない人は多いのではないか?
大阪にも似たようなものがあり、これを「あんぺい」という。
「あんぺい」は白身魚のすり身で作るものなので、実は別もの。
ついでに静岡県東部に「黒はんぺん」というのがある。
これは青魚(イワシ、サバ)が原料なので黒っぽい。
「はんぺん」とはあるが、まったく別の食べ物と思った方がいい。
ただし総て、おでん(関東煮)にいれてうまい。

この「はんぺん」を作るときに出るのが筋、軟骨。
「すじ」は「はんぺん」の副産物でありながら、ボクなどおでん種のなかでもっとも好きなものだ。

suji09.jpg

サメの軟骨はプリっとした歯触りがあり、またコラーゲンというタンパク質が主成分なので、熱するとゼラチン質に変化して固まる。
これが関東のおでんにつきものの「筋」なのだ。
筋、軟骨だけではややまとまり具合が悪いのだけど、ここにすり身を混ぜている。
最近の「すじ」はサメの筋、軟骨が少なく、魚のすり身(スケトウダラなど)の比率が高いものが多い。

さて、「はんぺん」も「すじ」も基本的にはサメ、とくにヨシキリザメを材料としている。
他の練り製品とは基本的な原材料が違うのだ。
我が家ではできれば本物を使いたいので、関東周辺に出回っている、「佃権」のものを選んでいる。
この「はんぺん」は生でわさびで食べてもうまい。
「すじ」は煮て、適度に軟骨や筋の存在を感じさせて、ここちよくほぐれる。
ちょっと贅沢だけど、家庭でつくる、おでんには本物がいいな。

佃権
http://www.tsukugon.co.jp/
ヨシキリザメ
http://www.zukan-bouz.com/sameei/mejirozame/yosikirizame.html
ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑へ
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このページは、管理人が2009年10月 4日 11:55に書いたブログ記事です。

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