3月になったらがくんと、本アンコウ(キアンコウ)の値段が下がった。
キロ600円などということもある。
しかもまだ、肝が大きい、身に張りもある。
そして輸入ものだろうけどアンキモが安い。
市場でばらして売られていたキアンコウの身の部分に、アンキモを別買い。
みそ仕立てのアンコウ汁を作る。
ようするにみそ味で煮込むだけだから、簡単なのでひとりっきりの昼ご飯のおかずにするわけだ。
昼飯をひとり食べるわびしさが、豪勢なアンコウ汁でちょっとすくわれる気がするから不思議だね。
ここで、実は肝心なものがあって、それが一かけのニンニクなのだ。
熱々の汁にニンニクのすり下ろしを、碗に入れる直前に溶き込む。
これでただでさえ濃厚で旨みが強くて、なぜか甘みもあり、アンキモにあふれかえった豪勢な汁が、より進化したものに変身する。
疲労困憊、頸椎症、目眩、目の出血に苦しむ、孤独で不幸な五十路の一日を、これでしのいでいけそうな気がする。
鮟鱇汁作り方
1 キアンコウはぶつ切りにする。身より皮だし、皮よりも肝。肝は別売のものを買ってくる。
2 湯引きする。肝は蒸しておいた方がいいが、面倒なので軽く塩ゆで。
3 鍋に水、酒、キアンコウ、昆布を入れて火をつける。わいてきたらとにかくアクをすくう。昆布を取り出す。
5 肝を加えて、みそを溶き、ほどよく煮あげる。
6 碗に移す直前にニンニクのすり下ろしを溶き込む。
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