二週間に一ハモなのだ、その6

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7月末から8月初旬にかけてのハモの腹には、たっぷり真子が入っている。
なぜならば市場に並ぶ、ほぼ総てのハモが雌だからだ。
ハモはまさに蚤の夫婦。
雄は雌の半分くらいしかなく、産卵期にやせて見る影もない。
食用としても見向きもされないものなのだ。

さて、この腹にたっぷりため込まれた真子を丁寧に丁寧に取り出す。
真子は長く、浮き袋や肝、胃袋などを包み込むようにある。
これを真子は一口大に、胃袋は半割、肝を二つ、三つに切り、一緒に煮つける。

魚などの煮つけの味つけはなかなか難しいものだ。
醤油が辛みとなるが、そこに甘みである、みりん、酒、ときに砂糖が加わる。
醤油にも薄口と濃い口、たまり醤油があり、これも使い分ける。
そして非常に難しいのが、酒とみりんの比率。
「みりん、酒を同量にする」場合、「みりん、酒のどちらかを大目にする」場合、「酒だけ」ということもある。
真子を煮つけるときには必ずみりんを加える。
なぜならみりんは素材が煮崩れるのを防いでくれるからだ。

あっさりした真子の煮つけは、いうなればオマケというやつだろうか?
市場には真子だけ取りだしたものが並んでいる。
でもあれはダメだ。
ときどき1パック買って煮つけるが、活魚から取りだした真子からすると一段も二段も下がる。
真の真子の味わいはハモを料る人だけのものなのだ。

さて真子は乙な味なんである。
ついつい箸の伸びる味。
酒の肴にも、ご飯にも合う。
子供とついつい取り合いになる味でもありますな。

材料
ハモから取りだした真子・肝・胃袋、酒、みりん、薄口、水、ショウガ
作り方
1 鍋に水2、酒1、みりん1、醤油2分の1、を合わせて煮立たせる。
2 真子、適宜に切った肝、胃袋を入れて、短時間で煮る。
3 火が通ったら、最後にショウガの絞り汁を振って出来上がり。

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このページは、管理人が2010年8月 7日 07:22に書いたブログ記事です。

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