三陸はマコンブの産地だ。
ただしあまり大きくならず、だし用とするには厚みが足りない。
だし昆布にするマコンブは厚みがあり、大きくないとだめ。
当然普通に食べるにはやや硬いくらいだ。
そこからすると三陸産マコンブは柔らかい。
この欠点を生かしたのが早煮昆布であったり、刻み昆布であったり、すき昆布であったりする。
ボクがもっともお気に入りにしているのが、すき昆布。
マコンブをゆでて刻んで板状にして干している。
水に20分前後漬け込めば、あっという間に柔らかくなり、軽く炒めたり、煮物につかったり大活躍する。
さて、一昔前、昆布の消費量日本一は沖縄であったはず。
北海道でとれた昆布は中国に輸出されていた。
江戸時代の中国への中継地点であったのが沖縄で、この地の利から昆布を常食とするようになった。
当然、この昆布は乾物であって、中国名の「海帯」からしてナガコンブやマコンブを素干しにしただけのものだったのだろう。
これだともどして刻むという手間が必要となる。
そこへいくとすき昆布は非常に楽である。
すき昆布は1枚が40センチ×30センチ。
一枚もどすと500グラム見当になる。
だいたい沖縄の炒め煮である「いりちー」には100グラムと少々でいいので、4分の1にカットして水にひたす。
もどったらそのまま炒め煮、煮物の使えばいい。
これを赤い蒲鉾とこんにゃくと合わせて、甘辛く炒め煮するだけだからほんの数分で出来上がる。
ご飯にも酒の肴にもあう。
料理のレパートリーにぜひ加えるべき優れた一品だと思う。
考えてみると、沖縄のことをいろいろ調べているのは、実際に行こうと思っているからなのだ。
なのに日々先々の日程が埋まってしまう。
沖縄はどんどん遠くなっていく。
材料
すき昆布15センチ×20センチ、赤蒲鉾半分、こんにゃく4分の1、砂糖、しょうゆ、泡盛少々
作り方
1 フライパンにサラダ油を入れてこんにゃく、昆布を炒め、後に蒲鉾を加える。
2 油が回ったら、砂糖、泡盛を加え、最後に醤油を加えて味を調える。
3 調味した水分がほとんどなくなったら出来上がり。
ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑、マコンブへ
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