しりしり器のいろいろ

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沖縄料理というかチャンプルーのひとつに「にんじんしりしりー」というのがる。
これが沖縄以外でもはやっているらしい。
大量のニンジンのせん切りを炒めて塩味をつけ、溶き卵をからめたもの。
実に単純なのにまことにうまい。
ボクは明らかにこの料理を愛している、毎日食べてもいいとさえ思う。



チャンプルーに使うのは古くから沖縄にあったチデークニー(島ニンジン)ではなく、西洋ニンジン(我々が日常食べているもののこと)。
チデークニー(島ニンジン)はイリチー(炒め煮)にはするが、チャンプルー(炒め物)には利用しないのではないかと思われる。
しかも「にんじんしりしりー」ともっぱら言われるようになったのは最近のことで、たぶん「にんじんチャンプルー」が正式名称のようだ。

さて、「にんじんしりしりー」のニンジンをしりしり(表面のザラザラしたせん切り)する器械が「しりしり器」と牧志公設市場周辺(観光スポット)、マスコミなどでは言われている。
「しりしり器」とは面白い。
命名に妙がある。
でも本当に、それが正式な名称なんだろうか?

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牧志公設市場前の店で見つけたもの。

安里にある家庭用品の店にいた問屋さんに聞いた話では、
「〝しりしりー〟という言葉自体が普通になったのはテレビのせいらしいですよ。もともとは〝つき〟で、納品書にも〝つき〟って書きます」
それと本来家庭でよく使われているのは燕市(新潟県)で作られるアルミだけで作られたもの。
木製のものは総て台湾製で、どちらかというとプロ用だとのこと。
「しりしり器」という言語が誕生したわけは、マスコミにあるらしいのだが、ここに目をつけた人は非常に偉い。
やるなーー! って感じだ。

ちなみにこのような調理器具が大好きなので、見つけたらとにかく買ってしまう。
当然、このような調理器具が我が家にはわんさかある。
その「しりしり器」、もしくは「つき」、別名「けんつき」の一部を並べてみよう。

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いちばん上はニンジンなどをしりしりするもの。小型で穴も小さい。台湾製で500円。
上から二番目は野菜パパイヤをしりしりするもの。「パパイヤしりしり」とも呼ばれている。台湾製で700円。
上から3番目は沖縄の家庭でいちばん使われているもの。新潟県燕市で作られたもので400円。
以上那覇で買い求めた。
一番下は種子島で使われている大根の「けん突き」。これは種子島島内で作られていて胴の部分は竹である。1個450円。
以上、とても便利なので1個くらい持っていてもいいと思うな。

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このページは、管理人が2011年2月 4日 12:27に書いたブログ記事です。

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