豪華なのであるイシダイの姿煮

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正月には豪華なものを食いたい。
魚貝類で豪華といえば、ついつい尾頭付きの塩焼き。
例えば京都での「にらみ鯛」などというのが思い浮かぶ。
が煮つけてもいいのだよね、豪華という意味合いで言えば。
例えば九州唐津では「くんち」に大きなアラ(クエ)を丸ごと煮つけにする。
塩焼きよりもむしろ豪華、そして絢爛ではないか!
しょう油に染まったその見た目は地味だが、
「食べたらうまそう」というのが加わると、自然と秀吉気分になれる。

正月には姿煮を作ろう!
今年はイシダイが多いようで、比較的安い。
マダイの姿煮は定評があるが、
実はイシダイの方が皮の厚さ故か、
煮つけでは上なのである。
中くらいの25センチクラスを水洗い。
ゆびきして、鱗などを完全に取り去り、
いちばん大きいテフロンフライパンで煮上げる。
水、調味料をたっぷりと、終始強火で、
調味液の泡が常に魚の上を覆っているように心がける。

ほどよくしまった白い身が、箸でサクサクはさみ取れる。
これを小皿に移して、調味液をかけながら食う。
調味液がこってり甘辛いのだが、身が持っている甘みも加わると、
「あまい」のではなく「うまい」のだよね。
この場合、酒の肴にはしないでいただきたい。
炊きたてご飯にのせては食らい、のせては食らうのだ。
お行儀悪く食うほどうまい料理であるから、
晴れ着にはちゃんとナプキンをかけたまえよ。

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このページは、管理人が2011年12月25日 22:52に書いたブログ記事です。

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