カツオの中落ちこう食べる

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初ガツオの入荷が続いている。
「初鰹」などと書くと、どうにも不思議な時代で
例えばどこから初で、どこから初ではないのか、
わからなくなってしまったけども、
木の芽時のカツオはやはり「初鰹」と書きたい。
八丈島から来た大型を樽から引き抜くと
縦縞がくっきりとあまりにきれいなので買う。
なんと4キロ以上ある。

撮影用なので、用済みになったらあちらこちらに配り、
あらだけ我が家に残す。
昭和24年に作られた中江百合という人の
お料理カルタに「身よりあら」というのがあるが、
鰹のうまいは、中落ちにあり、なのだ。
忙しい日々なので、中落ちを蛤の貝殻でかく。
これをぬらしたペーパータオルにくるんで大切に冷蔵庫にしまう。
そして曲がった鉄砲玉のように駅に向かう。

帰宅後、自宅仕事。
疲れているときに限って、なかなか寝付けないものなので、
こいつを寝酒のアテにするのだ。
シャワーを浴びる前に、
書き落とした中落ちに煮きり(醤油、みりんを煮きったもの)、
にんにく、生姜をからめる。
ネギを切り、中落ちと合わせてゴマを振ったら出来上がり。

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風呂上がり、冷たいビールに、中落ちでぼんやりしていると
すでに午前3時。
中落ちは半分くらい、350ミリリットルのビールで過ごす
この何も考えないひとときがボクには極楽なのである。
中落ちは半分食べて、ラップをかけてしまい込む。

翌日7時が基本的な起床時間。
頭がぼんやり、ひりひりするのだけど、すぐにお湯を沸かす。
沸騰したら、今朝の残りの中落ちに熱湯をそそぐ。
これを飲みながらメールの返信などをする。
つくづく思うに、中落ちを食べるとき、
このお湯かけを飲みたいために食べるのではないか、
なんてたびたび思い、それは「間違いない」と思うのだ。
熱々の湯の中で中落ちの表面が白くなり、点々と脂が浮かんでいる。
調味料の醤油、みりんがとけてきて、ネギとゴマの香りが立つ。
だしの味わいの奥深さ、滋味にあふれていることこの上ない。
健全な朝なら、これを飯にぶっかけて食う。
これも極楽、なんだよなー。

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このページは、管理人が2012年4月27日 11:56に書いたブログ記事です。

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