明石市井野豆腐店の「おから」

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なくしてはいけない、食と食文化の遺産というものがある。
これが今も、知らぬうちにどんどん消えてしまっている。
これじゃあ、いかんだろうということで、
私、ぼうずコンニャクが日本各地の
重要食文化遺産を勝手に認定していく。
その第一号を兵庫県明石市から。

兵庫県明石市ではナイカイスジエビと

アシナガモエが一緒に取れるので、

おしなべて「モチエビ」と呼んでいる。

小エビなので唐揚げにしたり、素麺のだしをとったりと

産地ならでの使われ方をしている。


熱を通すとエビの風味と甘みが出るので、用途は広そうだと思っていたら、

地元民である明石浦漁協の宮部さんのご実家「井野豆腐店」で、

この小エビ類を卯の花に使っているというではないか。


「一度食べてみたい」という、わがままなリクエストに

7月なかばのある日、しっかり応えてくれて、

豆腐、厚揚げなどとともに送って頂いた。

さっそく、炊きたてのご飯にのせて食べたら、

まことに穏やかな総菜らしい味わいで、

ご飯がすすむ、すすむ。


小エビが入っていることで、

ただの卯の花にエビの風味と甘みが足し算されていて、

味わいに奥行きが出ているのがいい。

なんというか、酒にも合うし、ご飯にもいい。

同店では単に「おから」として売っていると言うが、

こんな銘品がひっそりと作られているところに、明石の食の底力を感じる。


井野豆腐店 兵庫県明石市大明石町1丁目13−30


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このページは、管理人が2013年7月24日 17:28に書いたブログ記事です。

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