三陸を代表する魚というとサバやイワシもあるけれど、
サケ、ドンコ(エゾイソアイナメ)に
スエ(クロソイ)ではないだろうか?
今回の定置網の水揚げでも立派なスエが生きたまま水揚げされていた。
スエ(クロソイ)は北国に多い魚だが、
関東では評価が低く売れ行き好調とはいいかねる。
上品な白身で煮つけや、生きのいいものは刺身にして絶品であるが、
どうやら姿形から正統な評価が得られていないようなのだ。
朝方、定置網でスエを見て、お昼は町内にある『割烹 岩戸』でいただく。
住宅地にある小体な店で、なかなか上品な店内。
二階の座敷でいただいた膳のなかにスエの刺身があった。
包丁の腕も上々なのだろうけれど、これがまことに美味。
東京ではなかなか味わえないスエの真価を知る。
さて『割烹 岩戸』の料理であるが、
非常に上質で、味はそこそこであった。
が問題はそこに大槌町らしさが感じられないことだろう。
料理人の真骨頂は地域食材を見極めることにあり、と考えている。
日本料理(和食)は土産土法でなければ意味がない。
当主はまだ若いように見受けられた、
もう一段上、大槌流を極めて欲しいな。
割烹 岩戸 岩手県上閉伊郡大槌町大ヶ口2-3-39
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岩手県大槌町の『たかのり海産』、さけとば