関東で暮らしていると「さけとば」はいわゆる珍味のたぐいに思える
かなり高価なものを買い求めても、
それほど味がいいと感じたことがない。
そのせいか、『たかのり海産』の佐々木隆二さんに「とば」を
たっぷり頂いたときにも新巻鮭の「おまけ」程度に考えていたのだ。
が、これが大いに間違いであることは軽く炙って、
食べる前の香りをかいだだけで思い知る。
ひとくち口に放り込んで、思わず、
食器棚からオールドパーを出してきて、
ダブル以上をグラスにそそぎ、チェイサーを用意した。
驚くなかれ、「さけとば」はブレンドウイスキーに合う。
合いすぎる!
ほどよく枯れたサケの身からの
独特の風味と渋みが舌を刺激する。
その割りに後味がきれい。
これならシングルモルトにも合いそうである。
さて、大槌町のサケ加工の技術は非常に高い。
しかも地元の方達には、それぞれお気に入りの店(加工業者)があるという。
考えてみると宿とした『六大工』もそのひとつだし、
越田商店も小豆島さんも新巻鮭、「さけとば」を作っているのである。
大槌のサケを店々で食べ比べてみるのもおもしろそうである。
たかのり海産 岩手県上閉伊郡大槌町赤浜1-226
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