2014年3月9日
その先の交差点に趣のある建物があり、和菓子店であった。
店名は『松花堂』。
薄暗い店内の、ガラス戸のなかに
ぽっかり浮かんでいたのが薯蕷饅頭。
ピンと、まんじゅう食いの勘が働く。
食わでいらりょうか。
思わず引き戸を開けて、店内に入ると
職人然としたご主人が白衣で立っていた。
不作法とは思いながら、薯蕷饅頭を選び、
なかで食べさせていただいたら、予想を遙かに超えるうまさだった。
我が人生の薯蕷饅頭のなかでもトップクラスの味だ。
「跡継ぎの方はいらっしゃるのですか?」
答えは想像通りだった。
世に華やかで商売上手であるだけで作られる、
下らない饅頭多々あれど、
これほどに薯蕷の香りの感じられる、
そして最上のこしあんの饅頭は見つからない。
長生きしてくださいねー。
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