毎日のように寿司のことを調べているとひょんなことから驚くような情報が転がり出てくる。先日は八王子の市場群でどのマグロ屋が一番か? ということで『市場寿司 たか』の渡辺隆之さんから聞いたこと。「そりゃ、『あずまや』さんだろ」と初めて聞く名前を出してきた。それどこにあるのと聞くともっと驚くべきことを言ってくれるのだ。
「日野市の平山、浅川沿いにある団地、なんて言ったかな? 平山団地のなかにある」。おいおいそれじゃ普通の魚屋でしょ? と言うと。『あずま魚や』さんは築地せ競り場の権利を持っていて、この辺じゃ一番安くマグロを売っている。「だけどあのおやっさん、インド(ミナミマグロ)が好きだから、インド専門だけどね」という。これはぜひとも行ってみなくちゃ。
とたどり着いてもう一度驚いた。まったくどこにも『あずま』の文字がない。「小場石ストアー」と書かれた寂しい入り口の奥に裸電球の明かり、そこで見たものが凄かったのだ。マグロを見慣れた人だったら値段とその脂ののりに驚くはずだ。中トロで1000円前後、かなり大トロかなと思えるところで2000円しかしない。もちろん買ってきましたよ脂のあるところ。これが絶品です。本当にこれで2000円でいいのだろうか? 「マグロは『あずま魚や』に限る」と思った一瞬でした。
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